カテゴリ:世の中のこと( 3 )

<114> ゲイリー・ヤング氏の訃報と共に考えたこと

LSAの授業の中ではリサーチ・プロジェクトがあります。これはアロマテラピーに関する研究の中から興味のあるトピックを選んで各自が研究発表する方法で最終的には10,000字ほどのミニ卒論としてまとめます。これもやりかたがあり、まずはリサーチする方法から学ぶのですが、インターネットで出てくるものは本当でないことが多いので、どうやって真実を検討するかを学びます。

本になっているものも、同じテーマが書かれているものを何冊も読んでみると比較検討ができます。テンプル大学で勉強していた時に最後に論文を書く授業を1つ履修しなくてはならなくて、探してみると比較的簡単なクラスと最も高度なクラスの選択肢がありました。卒業目前の最後のセメスター(学期)なのでCNNやJapan Timesにも登場するジェフ・キングストン教授の最も高度な論文クラスを履修することにしました。タイトルが"Japanese Occupation in Southeast Asia during WWII"だったので、第二次世界大戦中の東南アジアにおける日本人の職業?と思い一応教授にメールをしたのですが、返事が全部化けていました(昔の話です)。もう一度送っても同じ。しょうがない、履修しちゃえ!で履修したら"Occupation"は「職業」じゃなくて「占領」のことで、日本が東南アジアを侵略、占領してどのようなことをしたか、ということだったんです。パイナップル畑の話ではなかったんですね。

何しろ大変な歴史の勉強をすることになりました。だって学校で何も教えてもらっていない話です。どうして私は何も知らないんだろう?と不思議に思いながら授業を受けました。先生はテンプル大学人気ナンバー1の素晴らしい教授で、特に男性の生徒たちは大ファンのようで、惚れ惚れと教授の話に聞き入っています。でもあるとき中国人の歴史家の書いた日本人の占領下での出来事をまとめた本を読む宿題が出て(英語版)、読んで驚き、ショックで、あまりにひどくて眠れない思いをしました。次の日の授業の前に先生に泣きそうになって「本当に日本兵がこんなことをしたんですか・・・」とヨレヨレになって聞きました。キングストン教授は冷静に「そうしたら同じことを書いた日本人の歴史家と、アメリカ人の歴史家の本があるから読んでみなさい」と指導してくれました。驚くことに日本人の本には全く違うことが書かれており、アメリカ人の本にはその中間のことが書かれていました・・・真実ってなんでしょう?この授業で学んだことは事実は書く人の立場によって変わるんだと気がつきました。だから1人の意見を丸呑みしてはいけない。多角的にクリティカルな態度で臨まなくっちゃいけない。これが大きな収穫でした。

デボラ・リップシュタット教授の講演がTEDにあります。映画「否定と肯定」に描かれていることですが、ホロコースト否定説と闘った歴史学者です。彼女の言葉に「物事には真実と見解、嘘があります」これは一度見ておくといいです。最初は朝日新聞の記事で読み、いたく感動しました。以下は字幕付きのショート・トークですが素晴らしいです(ここだけリンクがうまくはれないのでコピペしてください)
https://www.ted.com/talks/deborah_lipstadt_behind_the_lies_of_holocaust_denial?language=ja

私の言いたいことは、何を信じるか信じないか慎重になってほしいということです。フェイクニュースや怪しい健康法やサプリメント、疑わしい儲け話やネットワークビジネスなどいくらでも世の中にはあります。それが言葉巧みに私たちの恐れやコンプレックス、野望や怠け心に迫ってくるんです。それを見極めるって大事なことです。アロマテラピーの情報もそうです。脅すような言い方、なんでもわかっているような言い方、突飛な使用法、自分の売っているものだけが良いなど様々です。

よく皆に聞かれるアロマテラピーのネットワークビジネスについてですが、最近亡くなられたというゲイリー・ヤング氏の日本語版と英語版のWikipediaの情報です。英語版にはもっと詳しく書かれていますが、彼の会社のウェブサイトと比較すると雲泥の差があります。シュナウベルト博士の生徒だったと言う経緯もあり、お話は色々と聞いていました。ビジネスの天才と言えるかもしれませんが、アロマテラピー業界にはかなり問題視する人々は多いです。学歴詐称から無免許医療行為、逮捕などについても書かれており、2016年のアメリカのヤングリビングの200万人の会員の94%が1年間1ドル以下の収入だったと伝えています。2014年のFDAからの警告状も載せておきます。



アメリカ食品医薬局(FDA)からの警告状

それで何を信じます?


[PR]
by lsajapan | 2018-06-17 00:46 | 世の中のこと

<36> 震災後

まるで“戦後”のような言葉ですが、そのくらい大きな変化が世の中にも、私達の生活や心の中にも起こったと思います。節約、節電をしながらいろいろ考えると、かなりのものが必要ないことがわかります。車を使う機会を減らして、もう一枚多く来て、家にあるものを再発見,再利用していると何が必要で何が必要でないかも見えて来ました。断捨裏っていうものもあり、シンプルに無駄を省いて暮らすことがどのくらい大切かわかって来ました。これが本当の人間のあるべき姿、態度だと感じます。これを機会に自分を含め皆の意識が変わって、本物のエコロジカルな生活を心がけるようになるのではと思います。
b0164641_2154369.jpg
成城もきれいですが、これは神代植物公園の桜です

こんな時でも春はやって来て、桜は満開。ワンダ・セラー氏の来日が4月から6月に延期になったので、今月は自由な時間がわりとあり、家族でお花見散歩をしてみたり、地震酔いで気弱になっている叔母(93才です)を見舞ったり・・・何も病気もなく若々しく元気なのですが、さすがに揺れ続けているのには参っているようです。3月11日はちょうど皆が出かけていたので、怖くなって庭の樹にしがみついていたそう。「でも東京空襲の時よりはいいわよ。あの火事の中をくぐり抜けて生き残ったんだから」と一言。もう50年以上三鷹に住んでいる叔母ですが、戦争当時は墨田区にいたそうです。東京空襲の一夜明けたとき、妹(すでに今年90才)と共に隠れていたところから隅田川を見に行ったら、たくさんの方が亡くなっていたそうです。そんな光景が現実に戻って来た感じさえします。でも大きな違いは敵と呼べるものがなく、あらゆる国の人々が援助の手を差し伸べてくれ、皆で協力する姿は決定的な違いがあります。

サンフランシスコの甥っ子からのメールで「僕たち人間はどのみち地球と言う高速で回転する泥のボールにしがみついて生きている小さな生命体にすぎないのだから、せいぜい頑張ってしがみつこうじゃないか」と太平洋の反対側で同じ地震頻発地帯に住んでいるので、説得力あります。彼は1989年のサンフランシスコの大地震のときには震源地のサンタクルーズで大学に行ってました。でも震源地の割には平気だったようです。でも運が悪ければ海辺なので、津波が来た可能性もあったんですよね。今考えると恐ろしくなります。

避難してしまう方もいれば、来日決定して喜んでいる方もいらっしゃいます。マーティン先生なんですが、再びIFAの試験官だそうです。大喜びでメールが来ました。ありがたいことです。でも本当に今年も海の日が筆記試験でいいのでしょうか?他の学校は授業が遅れていないのかしら?実は今日が23期、24期生の最後のアロマテラピー理論の授業、そして病理学の安部先生の授業がありました。これであとは来月の卒業試験です。本当は4月の最初に試験が予定していましたが、地震で授業がずれ込んでスケジュール調整をした次第です。7月までには補習も何回か予定通りできると思いますが、多少せわしない感じです。

いろいろなところから“避難のお誘い”もあるのですが、両親や親戚を置いて行くなんてあり得ないので腹をくくっています。自分だけ助かっても意味ないです。生徒も一生懸命頑張ってくれているので、天皇陛下がいよいよ逃げ出すまで地球にしがみついて頑張ろうと思います。

追伸:ロタンシエル・スプリングセールをしています。シュナウベルト博士のセミナーに出て来たいろいろなオイルを紹介しているのですが、今回は売り上げの10%を義援金として赤十字社に送るという目標があるので、ブログを読んでいただいている皆さんにも広くご紹介できればと思います。ユニークな説明付きなので、読むだけでもとても楽しいと思います。数日でこちらにアップしますので、また是非お寄り下さい。
b0164641_21553634.jpg

お釈迦様のお誕生日を祝う灌仏会。誕生仏に甘茶をかけます。初めてしてみました
[PR]
by lsajapan | 2011-04-16 21:58 | 世の中のこと

<35> 東日本大震災

東日本大震災と更なる余震、交通事情の問題、停電、原発の動向など落ち着かない状態が続きます。被害に遭われた方々には心からお見舞いを、そして未だ行方不明のご家族や知人のいらっしゃる方々には一刻も早く再会の日が来るようにお祈りしています。

ご家族が見つからなかったり,家を失ったり、原発の事故で家を離れなくてはならない方々を思うと心が痛み、自分が今ここで生きているのは偶然なんだと感じ、日々の生活がままならない中、何でも我慢できると思い、無駄なことをできるだけ避けて過ごしている一週間です。この一週間で世の中は変わってしまいました。これから日本はどうなるかもわからない中、不安感は募ります。

子供のとき、関東大震災から50年目ということで大きな地震が起きる可能性が高いという噂がありました。友人のお母さんはすぐ逃げられるように服のままで眠ったそうです。私達は防災訓練をしたり、防災パックを作ったりして育ってきたし、いつでも震災は怖いと思っていましたが、このような形で突然やって来るとは思ってもいませんでした。再び防災パックをつくってみると、家の中に役立ちそうなものが散在しており、慌てていたら揃えることなどできないのが理解できました。きっと皆さんはすでに用意されていると思いますが・・・・驚いたのは子供のボーイスカウト時代のキャンプ用品。懐中電灯兼ランタンや寝袋などもう使う必要がなさそうだと思っていたものが家宝になりました。

占星術の先生である芳垣先生は、防災グッズマニアで放射能防護マスクやガスマスクまで持っていらっしゃると先日の電話でおっしゃっていました。さすがです。 「備えあれば憂い無し」という先生の言葉はずっしりと重かったです。

こんな時はある程度腹を据えるのも大事なんだと感じました。ガソリンがない?じゃあ車に乗らない。ミルク?パン?なくても生きて行ける。もっと必要な人たちがいるので,私は大丈夫。冷蔵庫、冷凍庫、食品棚を見てみれば案外いろいろあるもんで、子供が巣立ってしまった二人だけの家庭なので、買いだめしなくてもどうにかなりそう。で、実際マーケットに行ってみると18日の時点で何でも揃っていました。石油ショックの時みたいに、皆が狂ったように買いだめして品薄になるのは世の中が経験済みでしょうが・・・・少し食べる量を抑えた方がスッキリされる向きもいらっしゃるのでは?心の持ち方だと思います。東北の人たちや飢餓地帯の子供たちのことや、さらには苦行をした達磨大師や仏陀を考えてみました。栄養失調にならなければ私は大丈夫。

外国からはあちこちから「大丈夫?」「部屋はあるのでいつでも」とメールが地震の3時間後から届き、情報の早さに驚きます。まずはヨーロッパから、そしてアメリカ東海岸、そして西海岸と時差通りにメールが入って来ました。サンフランシスコのマシューはずっと電話がつながらなかったようで「一晩眠れなかった」と朝の5時に電話がかかってきました。在日の外国人の過剰反応を見ていると、報道や大使館からの情報によると思いますが、日本政府を信用していないよう。しょうがないと思いますが、永住権持っている人と全然違うんだな〜と感じました。私の周りには何十年も日本に住んでいる方が多いのですが、主人を含め,皆今日も仕事に行きました。

学校もしばらくお休みにしています。皆の安全確保ができないし、突然の停電や帰りの電車が大変だったり、そして遠くからいらしてくれる生徒たちのことも気がかりです。地震でもないのに地震に感じてしまう“地震酔い”の記事も読みましたが、まさに私がそんな感じです。心が落ち着くのには時間がさらにかかると思います。勉強する心の用意ができないと身が入らないのではと身をもって感じます。IFAからもお見舞いのメールが届き、7月の試験も情況を見て決定するはずです。在校生の皆さんは慌てずに、まずは少しずつでも勉強に戻る用意をして下さい。そしてもう少し世の中が落ち着いたら、再び楽しい企画をしようと思います。最初はシュナウベルト博士から仕入れた特上のオイルがあるのですが、売り上げの一部を救済募金にするという前提でセールをしたいと考えているところです。

原発の沈静化、避難をされている方々や被害を受けた方々が少しでも落ち着くことができることを常に願っています。 
          
Associate Press に12日に掲載された西インドの小学校での日本へのお祈り
b0164641_2091590.jpg

[PR]
by lsajapan | 2011-03-18 20:10 | 世の中のこと