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<143> ネトルの季節

Facebookにネトルのペストを作ったことをポストしたら、皆にいろいろ聞かれたので、もう少し詳しくお話ししますね!昼間は隣の義兄のパートナーのリーズが用事があってやって来て「Facebookのポスト見たわよ。ネトルペストってどんなの?」と聞くので少しお裾分けしたら、30分後にはメッセージが来て「美味しい〜!昨年作ってくれたバジルペストとおんなじくらい美味しい!」と喜んでいました。バジルのような華やかな香りはないですが、素朴ないい味です。イタリアでは春の料理でpesto d'urticaと呼ぶそうです。春先の柔らかい葉を手袋をして摘んで(私は更にトングとハサミ、バスケットのセットで完全防備です)加熱するか、乾燥させればOK

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ネトルの学名はUritica dioicaでいくつか変種もあるそうで、欧米では鋭いトゲのある嫌な雑草のイメージが強いようです。蕁麻疹の原因となる蕁麻が和名です。でも自然療法の世界ではありがたい薬草であり、炎症や痛み、気分障害、更年期の諸症状などに使います。食べたり、お茶にしたり、チンキ剤、パウダーにしてカプセルに詰めて飲む方法もあります。古代エジプト、古代ギリシャから使用された歴史があります
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シソのように見えるけれど、このトゲが尋常ではない鋭さ!普通は皆、怖がります

ネリー・グロジャン博士が抑うつや花粉症の方のためにネトルペストを勧めていたのが印象的です。オリーブオイルとネトルの葉だけで作るそうです。プロヴァンスでも春になると若葉を摘んでペストを作り、野菜スープに食べる直前に食卓で入れます。でもまずは独特の穏やかな香りと共に食事で楽しむ方法がおすすめです。パスタ、リゾット、ラヴィオリ、ニョッキ、トースト、サーモン、チキン、うずら、ターキーなどに合うということで、様々なお料理に幅が出そうです。


含まれる栄養素は鉄分、カルシウム、ビタミンA,B,C,K、必須アミノ酸、ベータカロテン、ルテイン、フィトフェノールなどで、抗炎症作用、抗酸化作用、骨密度強化、抗うつ作用、抗アレルギー作用が期待できます。トゲを刺すと痛いし、蕁麻疹の原因になる植物の効果としては、ホメオパシー的ですね。

ペストはパインナッツやクルミなどを使います。私は今回はクルミとパルメザンチーズ、ガーリックなどを入れて作りました。まずは90秒湯がいてトゲを柔らかくします。次に水を良く切って、他の材料と共にフードプロセッサーに入れて出来上がり。

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出来上がりはバジルペストと同じ感じです。もっとオリーブオイルを

入れてもいいしクルミをカシューナッツやサンフラワーシードでも美味しい


このネトルを育てるにあたり、まずは秋ごろに苗を購入しました。お洒落でバイオダイナミック農法を推進している近所の園芸店でネトルを見つけたのですが、素敵な若い男性が3つも4つもネトルの苗を購入しているのを見ていたら、レジで「ネトルペスト作るんですか?」と聞かれていて「そうなんです!」と言っているのが聞こえました。やっぱりちょっとこちらでは流行っているようです。

こちらは完全に雑草としてうちの庭に育ったレモンバームです。チンキ剤とハーブティーにします。ハーブティーはモヒートミント(スペアミントの一種)と一緒に飲むとすごく美味しいです。右側にちょっと見えるシルバーグリーンの葉はホワイトセージです。勉強に追われる毎日ですが、なかなか楽しい春先です。


by lsajapan | 2022-04-18 12:42 | 近況報告
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