<90> アロマテラピー精油事典:150の精油ガイド

この半年間、せっせと取り組んで来た本がもうすぐ出版されます。オールカラーでとても素敵な本です!150種類はたくさんなので、ユーカリの近縁種を1種ずつにして・・・と最初は考えましたが、そんな悠長なこと全く無理で、入りきらない精油もまだまだありました。

イラストはサンフランシスコ在住のアーティストのミシン刺繍です。雰囲気があり質感もよく出ていてうっとり。
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スィートオレンジ
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ヤロウ
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表紙の写真はスタイリストの石井さんが四国のハーブガーデンから取り寄せたものや、私のマダガスカルやコルシカから持ち帰ったベティバーやヘリクリサムをアレンジしてくださいました。
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フォトグラファーは下村さん。作品を見ると、女性ならではの繊細な雰囲気がとっても心惹かれます。前に雑誌の記事の撮影でフォトスタジオに行った時にも見ましたが、昔のように光の加減を時間をかけてチェックしなくても、ポラロイドを使って試し取りしなくても、すべてコンピューターがやるので、時には被写体を見ずにコンピューター上に映し出された画面を見ながらシャッターをキーボードで切っているので、不思議な感じでした。

今回は出版社からの企画で、一般の方も手に取る本ということで、言葉の説明や表現もわかりやすく書きました。思えばずっとアロマテラピーをよく知っている、少なくとも頑張って勉強して行きたいという意気込みあふれた人々に囲まれた人生だったので、一般の人々はどのくらい理解できるかできないかが、自分はもうわからないのでは・・・と途中で行き詰まりそうでした。今までは本を書く時もアロマテラピーを良く知っているスタッフと仕事をして来たので、その辺もとても楽であったということに今更ながら気がつきました。
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いつも授業をしているクラスルームが2日間だけスタジオに変身。まるでパリのフリーマーケットのように様々なおしゃれな小物に囲まれ(すべて撮影小道具)、試し取りの写真を並べて貼ったりと楽しい雰囲気。

でも150種もの精油の本を一般の人が読むかな〜という一抹の疑問もあります。そしてあまりに親切すぎると予めデザインされた限られた字数に書きたい情報が入りきれない部分もあり、心穏やかでいられずに「2、4、6、8・・・」とひたすら字数を数えて表現を変えたり苦労しました。そして私が入れたい情報が、難し過ぎて(決して難しくないのですが)初心者の読者にはアピールしないのではというような場面もあり、これも今までになかった経験で勉強になりました。

私のネイタルチャートのMCに冥王星がコンジャンクションしている最中の仕事で思ったよりも大変でしたが例の如くリサーチは楽しくて、毎日がアドベンチャー!という感じでした。イブン・スィーナの本をもう一度読み直したり、過去に行った各国の農場からの資料やガスクロマトグラム、1960年代の本からピエール・フランコム先生が去年出版された本も取り寄せて、仏和辞書を引きながら読み進めて勉強しました。多くの研究論文や企業の研究成果などにも目を通しましたし、どんなに調べても学名が混乱しているものは専門の先生にお聞きしたり、化学も丸山先生にチェックしていただきました。

出版は少し早まったようで、6月下旬です。本屋にも並びますので、見に行って下さいね!出版セミナーもします。書ききれなかったことなどもプロジェクターを使って紹介しますね。様々な精油を紹介しながら、レシピも交えて進めて行くので、今からいろいろ考えています。
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# by lsajapan | 2016-06-09 23:27 | イベント

<89> ロタンシエル・スプリングセール2016

オバマ氏の広島訪問は感動的でしたね。平和な世界を実現して行こうという、一人一人へ呼びかける素晴らしいスピーチでした。そして時間も言動も制約される中、被爆者代表のおじいちゃまたちとお話しされて、お互い敬意と理解を感じ取ったのでしょう。安堵の表情が印象的でした。

私事ですが、150種の精油の本はいよいよ再校となり、来月出版予定です。オールカラーで150種すべての精油の原料植物を刺繍で描いたイラストも素敵です。出版セミナーも企画していますので、ウェブサイトのセミナーのセクションをチェックして下さいね!
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ところで、ほとんど初夏のスプリングセールですが、目新しいものも多く入りましたのでショップサイトと合わせてブログでもご紹介します。価格はショップサイトをご覧下さい。6月8日までです。http://lsajapan.shop-pro.jp/#info
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<エッセンシャルオイル>
ラヴェンダーファイン2015 Lavandula angustifolia  シソ科 南フランス産 
南フランスの高地ソーで有機栽培したラヴェンダーファインです。これはポピュラシオン(population)で種子から育てた栽培種なので、成分にバリエーションが多いためにより繊細で穏やかな香りが特徴です。通常高地ラヴェンダーとして販売しているメイレット(クローン)のビビッドな香りと比較してみるのも良いかと思います。特に昨年のこの精油は特別で、価格が少し高いのですが、シュナウベルト博士のご配慮で価格を通常の高地ラヴェンダーと大きく変わりない設定にできました。限定品です。                                 
ラヴァンジン:グロッソ/スーパー/アブリアリス比較セットLavandula hybrida シソ科 南フランス産 部位:花 
この3つはそれぞれ真正ラヴェンダーとスパイクラヴェンダー(アスピックラヴェンダー)の自然交配によりできたものですが、不稔性(種子ができない)なのでクローンで繁殖させます。この3つのラヴァンジンは代表的なものですが、3つ揃うことがなかなかないので、勉強会などに使用してみてはいかがでしょう?詳しくは「ラベンダーとラバンジン」クリスティアヌ・ムニエ著の中に詳しく書いてあります。是非読んでみて下さい

アミリス Amyris balsamifera  ミカン科 ドミニカ産 部位:枝、木部 
西インド諸島、特にハイチに自生しており、木部は精油分が豊富でよく燃える性質を持っています。それにより明かりに使われたので、トーチウッド(松明木)とも呼ばれます。主成分のバレリアノールは中枢神経を鎮め、痛みや不眠に対しての効果が期待できます。ヴァレリアンの精油にも多く入っている成分で、鎮静作用のために優れています。皮膚のアンチエンジングや炎症を鎮めるため、ドライスキンの日々のケアにクリームやローションに入れることができます。香りはよく「サンダルウッドの代用に」と言いますが香りは似ていません。粘度や保留剤としては同じですが、少しミルラを思わせるような魅力的なニュアンスがあります。サトルアロマテラピーでは第3の目の覚醒とオーリックフィールドの強化に使用します。
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パロサントBursera graveolens  カンラン科 エクアドル産 部位:木部
パロサントはスペイン語で「聖なる木」で、南アメリカでインカ時代より宗教儀式や、シャーマンにより使用されてきました。木片や削った木屑を燃やすと樹脂を多く含んだ木部が薫香のように燃え、甘い香りを放ちます。「家の悪いエネルギーを浄化して、幸運を呼び込む」と言われています。エクアドルでは胃痛のためや筋肉痛に温湿布で使用し、怪我や傷に軟膏として使用すると傷の直りが早くなります。心理的には鎮静と抗うつ作用があります。ボディーローションやバスオイルにも最適です。サトルアロマテラピーでは第7チャクラを覚醒するので、瞑想やビジュアライゼーションに使用してみましょう。
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ヤロー Canarium commune  キク科 産 部位:花の咲いた地上部分 
傷薬として長く使用され、優れた作用があります。口の開いた傷、打撲、潰瘍などに軟膏またはローションとして使います。また、カマズレンが多く含まれる藍色の精油は様々な炎症性の症状や痛みのために局部すり込み剤にすると効果的です。冷湿布にすることもできますが、色が強いので最初にアルコールや乳化剤で稀釈して(5mlの無水エタノールに5滴を1Lの冷水に)から使用するとよい。サトルアロマテラピーでは自分のエネルギーを守り、場の浄化のために1%でオーラスプレーやルームスプレーにします。禁忌、注意:ケトン類(ボルネオン、ツヨン)を含む場合もあるので 幼児、妊産婦、てんかんを持つ方は避ける。ブタクサアレルギー
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スパイクナードNardostachys jatamansi オミナエシ科 ネパール産 部位:根 メディカルアロマテラピーにもサトルアロマテラピーにも重要なナルデ精油です。太古の昔から使用されてきており、ヨハネ福音書12:3にあるように最後の晩餐にでかけるイエスの足にマグダラのマリアが擦り込んだことで有名です。ヒマラヤ山脈の高地(標高3000メートル以上)に自生します。鎮静のハーブとして有名なヴァレリアンと近縁種なので、類似した作用を示します。セスキテルペン類が主成分で深く鎮静させ、筋肉の凝りを強力に弛緩させます。プチグレンとブレンドし、ストレス性の症状や皮膚疾患に使用してください。精神的、心理的作用としては瞑想や深い感情的問題へのヒーリング効果を示します。アノインティング(塗油)をして瞑想、呼吸法、ヨガをすると鎮静しグラウンディングを強化します。禁忌、注意:基本的適用法、適量を守ればなし。香りが強いので少量を使用する(1%がお勧めです。
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ラブダナムCanarium commune  ハンニチバナ科 モロッコ産 部位:樹脂 
枝葉を水蒸気蒸留して得た精油をシスタスと呼び、樹脂、または樹脂から抽出したレジノイドをラブダナムと言います。アンバーグリスの香りと似ているので、代用品としても使用されます。極少量ブレンドに加えると、香りが安定します。植物は薄い葉を持っており、暑い太陽と乾いた天候のもと、焼けてしまわないように樹脂を葉と枝の表面に分泌します。この樹脂を使用すると私たちの皮膚を太陽と乾燥から守る役割をしてくれます。保湿作用と皮膚を柔軟に柔らかく保ち、炎症を抑える働きをします。皮膚の老化やしわに効果的で、湿疹、吹き出物、治りにくい傷、床ずれなどには軟膏かジェルベースに入れて使用すると良いでしょう。日々のスキンケアには化粧水やクリームに添加して朝晩使います。ラヴェンダーとの相性がよく、クラッシックで上品な香りになります。
禁忌、注意:基本的適用法、適量を守ればなし。香りが強いので少量を使用する(1%がお勧めです)
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キャロットシードDaucus carota  セリ科 エジプト産 部位:種子 
ヨーロッパでは民間薬として中世から消化器系の障害に使用されて来ました。蠕動運動を順調にし、便秘や下痢を改善します。肝臓浄化は特効があり、抗癌剤を使用した後の肝臓のケアにも使用されています。他のセリ科の植物と同じく腎臓の浄化作用があり、むくみを軽減します。また、甲状腺機能の調整、神経衰弱、湿疹、低血圧、膀胱炎などにも役立ちます。スキンケアでは乾燥や老化、くすみやしわのために使用すると顔色を明るく皮膚を引き締めます。香りはアーシー(土のよう)なニュアンスを持つパウダリーなウッドノートなので、シダーウッドやヴェティバーとよく合います。
禁忌、注意:妊娠中、エストロゲンにより悪化する症状(子宮筋腫,乳腺症など)
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ウィンターグリーンCanarium commune  ツツジ科 ネパール産 部位:葉 
サリチル酸メチルは体内代謝によりサルチル酸、アセチルサリチル酸ができ、アスピリンと同じ働きを示します。鎮痛や解熱に効果的ですが、使用過多になると毒性を示します。多量に外用することにより腎障害も起こす可能性があるので、短期間(2週間まで)だけ適量使用しましょう。時々肩こりなどに使用するという場合は問題ありません。局部リニメント剤(すり込み剤)として使用すると、痛みや炎症に即効性があります。肩こりなどの湿布の匂いなので清涼感があり、ラヴェンダーやヒマラヤンシダーまたはアトラスシダーと一緒に使用すると皮膚への刺激も弱まり鎮痛作用も相乗効果があります。禁忌、注意:皮膚刺激、アスピリンアレルギーの方は避ける。喘息やアレルギー反応がおこることがあります。子供の手の届かないところに保存すること。外用も多量、長期使用は腎臓に負担がかかる。
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ホーウッドCTリナロール Cinnamomum camphora クスノキ科 中国産 部位:木部
ショウノウノキはケモタイプが多いことで知られています。カンファー、ラヴェンサラなど成分の違いが顕著です。リナロールが85%含まれます。皮膚に優しく鎮静作用、殺菌作用,鎮痙作用、免疫強化作用に優れます。皮膚に強い精油を使う時にブレンドすると相殺作用で皮膚刺激を和らげます。ローズウッドと同じように使用できます。ローズウッドが絶滅危惧種にリストされているので、サステイナビリティ(持続可能)なホーウッドのリナロールタイプを使用するのは理にかなっています。香りはローズウッドと酷似。
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コパイバ Copaifera officinalis  マメ科 ブラジル産 部位:樹脂 
南アメリカのアマゾン川,オリノコ川流域を中心とした熱帯地方に生育し、20mもの高さに育ちます。精油の70%以上を占めるセスキテルペン類が特徴です。特にβ-カリオフィレンがどの植物よりも多く含まれていることから(約50%)、抗炎症作用に優れます。また、強力な鎮痛作用があり殺菌効果が高く、粘膜機能の回復、分泌の正常化、癒傷作用、抗腫瘍作用に優れます。コラベノールなどの抗癌物質が含まれていることが知られています。また、広範囲のバクテリアに有効で、特に大腸菌や緑膿菌にも効果が認められています。サトルアロマテラピーでもコパイバは崇高な波動を持つと言われています。ティートゥリーのように一般的な傷や火傷、真菌感染症、ウィルス感染症、寄生虫感染症にも使用することができます。風邪の諸症状に吸入やチェストラブ、入浴に使用します。優しいバルサミックな香りです。禁忌、注意: 皮膚に使用する時には稀釈すること
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ユズ Citrus junos  ミカン科 高地県産 部位:果皮 
高知県産の減圧蒸留法で抽出した柚子精油が入荷しました。クマリンは含まれておらず、圧搾法の精油より長く保存できます。香りは繊細でオーデコロンやボディケア製品に少量加えると他のシトラス類にはない独特のニュアンスが出ます。主成分はリモネン(76%)で、他にγ -テルピネン、β -フェランドレン、リナロール、シトラールなどが含まれています。柚子湯で有名なので、循環促進作用、強壮作用、疲労回復作用などが主な作用ですが、他に自律神経バランス作用があります。洗練された穏やかな香り。
禁忌、注意: 皮膚に使用する時には稀釈すること

ヒマラヤンシダーウッド Cedrus deodora マツ科 インド産 部位:針葉  
ピエール・フランコム氏の研究でにわかに注目を集めている精油です。50%を占めるヒマカレンは鎮痛作用に優れ、痛みのコントロールや緩和に外用することを勧めています。“Heavenly base note”(至福のベースノート)と言われている香りです。スキンケアにはオールスキンタイプでドライスキンにもオイリースキンにも効果的です。瞑想やヨガ、クラウンチャクラの覚醒のためにサトルアロマテラピーでは使います。ジャスミン、オレンジ、ネロリ、各種アブソリュート類、ナツメグやカルダモンなどのスパイス類とよくブレンドでき、甘く穏やかな香りです。
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ジャスミンサンバック Jasminum sambac  モクセイ科 インド産 部位:花
茉莉花の異名を持ち、深夜に花開きます。グランディフローラムが日没と共に開花するのと比較すると、サンバックは本当に“月のオイル”なのでしょう。深いジャスミンティーの香りは非日常的な気分にさせてくれます。ホホバに1%加え香油にすると、この植物が育った南国の穏やかな空気が流れて来るようです。1%の香油にしたものを5〜6滴程バスタブに入れることもできます。8000個の手摘みの花から1グラムのアブソリュートが採れます。鎮静作用、抗うつ作用、鎮痙作用などがあります。
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<ベースオイル・基剤>
オーガニック・アルガンオイル Argania spinosa  モロッコ産
モロッコ産のオーガニック認定(QAI, USDA) のあるアルガンオイルです。この植物は北アフリカの半砂漠地帯に治療薬としてベルベル人の間で使用され続けて来た伸びの良い、酸化の遅いタイプのベースオイルです。アンチエイジング効果や創傷治癒効果があり、皮膚の炎症や座瘡,湿疹に使用されています。抗酸化作用の強いオメガ6が豊富で、ビタミンEはオリーブオイルの2倍含みます。保存期間は約1年間です。

ヒポファンCO2オイルHippophae rhamnoides 北インド(ヒマラヤ)産 
皮膚と粘膜のために効果的なベースオイル。果実はビタミンCとEが抱負でカロチンや他の栄養素が含まれ、濃いオレンジ色をしています。重要なオメガ3、6、9、7脂肪酸を多量に含み、これらは現在私たちの知るスキンケア製品の最も効果的な成分です。特にオメガ7が高含有で、合計で38%近くあります。植物油の中にはこの脂肪酸は滅多に見られません。これはたいへん効果的な再生作用、防御作用、創傷治癒作用、保湿作用があります。オメガ7脂肪酸は損傷を受けた敏感な粘膜の天然の最も優れた治療薬です。シーバックソーンCO2エクストラクト他の使用適応症は、下腿潰瘍とその他の治癒の難しいか遅い怪我、褥瘡、微小循環の悪さ、日焼け,火傷、放射線による火傷、皮膚の赤み、敏感肌、皮膚のアレルギー反応、皮膚の手術後のスキンケア、創傷ケア、口腔や喉の創傷ケア(子供たちのためも)、皮膚感染症、ヘルペス感染症、水疱瘡、膣感染症や乾きなどです。症状によりますが、通常1〜5%の調合で効果的に使用できます。また、抗酸化作用、抗しわ作用があるので乾燥や老化の気になるお肌に有用です。ロシアでは日焼け後の肌のケアに使用したり、宇宙飛行士の放射線の被爆を避けるためにも使用されているそうです。保存期間は約1年間です。CO2抽出のために濃いオレンジ色をしています。
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タマヌ Calophyllum Inophyllum マダガスカル産  
ラヴィッジに似た香りですが、これは少量で使用するベースオイルです。ラヴェンサラと1:1で帯状疱疹、口唇ヘルペスに塗布すると早急に痛みや水疱が改善されます。皮膚に対して特効を示し、素晴らしい瘢痕形成作用があります。火傷、切り傷、手術跡、湿疹、虫さされなどに精油を入れずにそのまま使用することができます。希少でフランス式アロマテラピーでは欠かせないものです。
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# by lsajapan | 2016-05-29 08:26 | ロタンシエル

<88>スピリチュアリティとは:その4

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再びHubblesiteより。これは3つの月の陰が写っている木星です。きれいですね。

今回でこのトピックは完結です。

スピリチュアルだけれど宗教的ではない
「スピリチュアルspiritualだけれど宗教的religiousではない」という言葉をよく聞きます。目に見える物質世界を超えたものに意識的で、決してひとつの信仰に捕われないことを指します。日本人の多くはこのタイプだという認識される方が多いのではないかと思います。でもよく考えてみれば、やはり仏教思想は根強く、死んだらおしまいとは考えない方が多いのではないかと思います。

人生は修行であり、困った時には神頼み、初詣に行き、お墓にお骨を収め、仏壇に位牌を置いて亡くなった家族や先祖のために花を飾りお供えをし、祈り話しかけると言う習慣は身に付いているものです。ひとつの厳格な宗教に縛られていないとは言え、個々がスピリチュアルだという社会文化背景が日本にはあります。言って見れば、ひとつに縛られない多種の宗教を受け入れられる態度が本当のスピリチュアルなのかもしれません。
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ホワイトターラー:チベット仏教の穏やかな女性の神様です。私はよくこのターラー神のことを考えますし、絵も飾っています。

おしまいに
人間の永遠の疑問: 私たちはどこから来て、どこに行くのでしょう?なぜこの世に生を受けたのでしょうか?この答えを出すために私たちは自らのスピリチュアリティを発展させて行く必要があります。この誰もが持つ疑問に理論的に取り組んでも答えは出て来ませんし、誰も立証できません。

数年前、京都の禅宗のお寺に置く小冊子を頼まれて英語に翻訳しました。その中に同じ質問がQ&Aのセクションにあり、答えが「わかりません。誰も見たことがないので」というのがお坊さんからの答えで驚いたことがあります。とても率直、正直ですごいと思いましたが、その後その部分はディスカッションの対象になったようです。

この問いには結局、各自が答えを一生かけて見つけて行く必要があるのではないかと思います。真のスピリチュアリティはその人の人生への向き合い方、世界観に関わります。ホリスティックに1人の人間を見るのなら、身体と心と同じくらい重要視してその人のスピリチュアリティを垣間みる必要があります。

参考文献:The Secret Language of the Soul   Jane Hope
     World’s Religions      Huston Smith
    The Sacred Paths of the East    Theodore Ludwig
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# by lsajapan | 2016-04-13 03:23 | インスピレーション

<87> スプリチュアリティとは その3

Hubblesiteより「カリナ星雲」
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地上では桜もきれいですが、やっぱり宇宙はすごいですね。

精油150種類とキャリアオイル30種類を書き終えました!まだレシピのページや最初の基本的な部分がこれからですが、メインの部分を書き上げて一安心です。出版するころにはまたセミナーをして、今回見つけ出した面白い精油の話をできればなと思います。本当にリサーチは楽しいです。それと共にワンダ・セラー氏の「ペトラ」という小説も校正の段階に入りました。翻訳が終わったのが1年以上前なので、少し時間がかかってしまっていますが・・・こんな感じなのでなかなか毎週ブログをアップできませんが、今回シリーズでご紹介して来たトピックを続けます。あともう1回続けて終了になりそうです。

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<86>からの続きです:

中世
中世ではキリスト教が広まり、宗教心のあり方や信心深さをスピリチュアリティとしました。信者たちは三位一体の考えで神と子と精霊(Holy Spirit)の存在に祈ります。神はヤフウェ、子はキリスト、そして精霊とはミステリアスで強い風のような存在だと言われています。宗派で見解が違いますが、個人的に手助けしてくれる存在であったり、必要な時に囁いてくれる力を表すこともあります。精霊は人々と常に一緒にいて、心を自由に楽しく幸せに保つ助けをしてくれます。11世紀になるとスピリチュアリティは、より精神的なものを指し、物質や官能的な人生の側面と相反するものという考え方に変化して行きます。13世紀には社会的、心理学的な意味合いを持ちます。社会的には聖職者の領域を指し、心理学的には内面にある純粋な意図や動機、愛情、その性質などを意味しました。辛い時代を乗り越えるためには信心深さが必要で、それがその人のスピリチュアリティであり、神との関わりが強いヒーリング効果をもたらしました。
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ミュンヘンの教会にて
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これはミュンヘンの別の教会ですが、黒死病の時の恐怖を描いています。

近代
18世紀に科学が発達する前は、世の中の事象は物質世界を超えた天界や天使や悪魔の影響で起こると信じられて来ました。重力や細菌などの科学的な見解が出て来ることで、今までの考え方が大きく覆されます。それでもスピリチュアリティは人間社会の重要な精神性として残りますが、個人の考え方により迷信的にとらえられるようになってきます。一方、19世紀の終わりの世紀末には降霊術や交霊術などが流行し、エマヌエル・スウェーデンボルグ(17〜18世紀の科学者、神秘主義者)やヘレナ・ブラヴァツキー(19世紀の神智学者)などの著作がもてはやされました。神や天使との会話や死後の霊魂の存在、霊とのコミュニケーションなどを扱います。欧米社会でのスピリチュアリズムはキリスト教との兼ね合いが重要で、聖書の教えに背くことがあると、人々が離れて行ったり、協会側から弾圧される危険性は常にありました。この動向は「スピリチュアリズム」として扱われていますが、現在の日本での「スピリチュアル・ブーム」で扱われているのは、この「スピリチュアリズム」と「スピリチュアリティ」の両方が混在しているようです。意識をどこに置くかで次元が変わると言えるでしょう。
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エマヌエル・スウェーデンボルグ
(私はサンフランシスコで1987年に結婚しましたが、結婚式をしたのがスウェーデンボルゲン・チャーチだったんですよ!すごく素敵なパシフィックハイツにある小さな特別な教会です…30年前なんて信じられません)

現代
1960年代のニューエイジ運動では、宗教色とスピリチュアリティが少し異なる意味合いに使用され始めます。内面の探究、精神世界との関わりが大きくとりあげられ、東洋文化を代表とする様々な異文化の様式を取り入れて悟りや目覚めを求めて瞑想や内省に励む人々が増え、一種のブームとなりました。流行ものには常に質の悪いグループがおり、ビジネスとしての悪用や新興宗教なども台頭して社会問題にまで発展しました。スピリチュアリティは他から与えられた形式で集団催眠的、自己陶酔的なものでも、雰囲気に流されてファッション的に行なうものでもなく、自分の内面との深い関わり合いが重要であることが理解されて行きます。でも人間は常に弱いもので、人生の辛い局面では高次の存在と思われるものに飛びつきたくなるものです。

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それでは次回は最終回です。1週間〜10日くらいでアップする予定です。今回の一連の「スピリチュアリティとは」の記事は現在発売中の「アロマトピア」に載っています。他にも様々な終末医療に関する記事やグリーフケアについて、現場のお医者様たちのお話がたくさん載っており、じっくりと読めます。やはり生命や魂についてよく考えてみるのは大切なことですね。特に自分や家族が重大な病気にかかったときや、死と向き合わなくてはならないときのことなどが書かれています。

私も母との会話をたくさん思い出し、亡くなる1ヶ月くらい前に「亡くなった両親や兄さん、姉さんが皆一緒にいて、その家を訪ねて来たのよ」とその前夜に見た夢を話してくれました。今日は帰るからと言って、帰って来たのだけれど、お姉さんが門のところまで一緒に送りに出て来てくれて、いつまでもいつまでの心配そうに見ていたと話してくれました。そしてちょっと遠くを見て「みんな一緒にいるのかしらねえ・・・」と懐かしそうな顔をして言っておりました。思い出しても泣いちゃいます。でもきっと今頃、末っ子なのでみんなに甘やかされているんだと思います。

本当に面白いなと思いますが、母の法事が終わったあとや、父の事を手伝ったあとに必ず天国からプレゼントをくれるんです。父が弟家族と住むことになって(至近距離ですが)引越しを手伝った最後に父が「そうだそうだ、これいる?ママが昔から持っていた北斎の東海道五十三次の版画コレクション」昭和40年くらいの朝日新聞社発行のフルセット。すごい。「パパいらないの?」「持って行きなさい」一番喜んでいたのは主人でしたが。そして三回忌が終わった後、父が「高島屋から電話があってリフォームのために預かっている宝石どうしますかって。3年くらい前に預けてそのままだったらしいよ。とってくれば?」素敵なアクアマリンでした。あといくつかあるのですが、どう考えても空を見上げてニッコリしてしまいます。
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# by lsajapan | 2016-03-31 15:56 | インスピレーション

<86> スピリチュアリティとは その2

寒さと暖かさが交互にやって来て、何だかいつもハズレの服を着てしまう今日この頃です。精油の本もまだまだ書き上がらないのに締切は近く、ベッドできちんと眠りたい・・・です。それでは先週の続きの記事をアップします。今回はスピリチュアリティの歴史の前半を紹介します。
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ハッブル宇宙望遠鏡がとらえたスワン星雲(HUBBLESITEより)現実とは思えない美しさ。コンピューターグラフィックスではありません。現実の世界です。

スピリチュアリティの起源
歴史として見ると、最初はアニミズム(精霊信仰)から始まったと考えられています。アニミズムとは生物、非生物を問わず全ての存在にはスピリットが宿るという考え方です。日本でも「八百万の神」という考え方があり、世界各地の先住民たちはその土地それぞれの信念体系に基づいたスタイルでアニミズムを実践して来ました。ネイティブアメリカン、インディオ、アイヌ、チャモロ、マオリ、アボリジニーたちなどに見られ、共通することは自分たち以外の存在に敬意を持ち、超自然的な見解を日々生活の一部にしていたことです。そしてシャーマンの存在が欠かせず、特別な力を持ち変性意識のもと高次の存在と交信したり、憑依させて自分の身体を通して目に見えない存在に語らせました。シャーマンは儀式や占いをし、病気は邪悪なスピリットが起こすと考えたので、薬草や特別な石などを使ってそのようなスピリットを祓い、ヒーリングを行ないました。結局この考えは科学が発達して病原菌などの病因が理解されるまで、世界中で続きます。
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女性のシャーマン。1880年頃(米国のグラフ雑誌:ライフ・マガジンより)

ネイティブアメリカンの青年期に入る男性はビジョン・クエストという精神修行を行ないます。他の文化圏でも別の呼び方で様々な方法で成人になる通過儀礼があります。ここでは最初の4日間は絶食し、1人で落ち着く場所を探して瞑想に入ります。この時にビジョンに現れて来た精霊やパワーアニマル(狼、鷹、ヘビなど自分に特別な親和性と力を与えてくれる動物)に向かって祈り、語りかけます。この期間に人生の目的や社会に貢献する一番良い方法を見いだします。しっかりと自分のスピリチュアリティを意識して見据えるパワフルな経験となるのではないかと思います。

古代文明
古代文明では神官、僧侶、巫女などが神や精霊と交信し、儀式を執り行ったり、異次元の世界からのメッセージを受け取り、予言をしたりヒーリングをしたりしました。日々の生活において自分たちを守り、手助けをしてくれる存在を信じて祈りを捧げることは世界中のどんな時代の人々も共通して行なってきたことです。目の前の物質的なものだけに捕われず、自分たちよりも高次の存在を自然現象や動植物の中に見いだしました。これらの存在を意識し崇め、相互作用することがスピリチュアリティの実践でした。世界の宗教の特色に見られるスピリチュアリティは、その宗教の発達した背景が深く関わっていると考えられています。砂漠の民たちは一神教で神と自分の関係性を突き詰め、他の神の介入を許しません。自然環境に恵まれ、山や谷、森やジャングル、海や川などがあるところでは多神教が発達します。
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日本の仏閣の緑の深さは比較するとよく理解できます。外国から帰ってくると、成田の上空から緑一杯の日本の土地を感謝する気持ちで一杯になることがよくあります。この写真は数年前に訪ねた京都の鞍馬山のふもとにある貴船神社です。
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ムスリムの礼拝風景
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ユダヤ教の嘆きの壁
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コーランに書かれている言葉で「この世の終わりには親も子もなく、頼れるのは神と自分だけ」という究極の教えがあります。この環境ならそう考えるかも知れません。

来週は中世から近世へと話を進めますね!
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# by lsajapan | 2016-03-11 00:22 | インスピレーション