<11> マウント・シャスタ — Mount Shasta

1年ぶりにカリフォルニアに行きました。今回は25年間毎年カリフォルニアに行っているのに1回も訪ねたことのない待望のマウント・シャスタにハイキングに行くことができ、大満足です。この山はネイティブ・アメリカンの聖地でもあり、スピリットのチーフである“スケル”が山頂に降り立ったという伝説や、セント・ジャーメインとバッタリ出会った人がいるとか、レムリア人が密かに地下都市に住んでいるなど、様々な不思議なストーリーに満ちた山でもあります。高さは4322メートルで富士山より高くいくつかの山頂があり、それぞれに名前がついてます。

詩人のホアキン・ミラーは“神のように孤独で、冬の月のように白く、マウント・シャスタは北カリフォルニアの偉大な黒い森の中心から突然始まり孤高にたたずむ”と描写しています。レムリア人が地下都市に住んでいるという話は、どうやら1894年に書かれた”A Dweller on Two Planets (2つの惑星の住人)”というフレデリック・スペンサー・オリバーという作家のファンタジー小説が発端で、その後いろいろな作家がこれに基づいた話を書き、集合無意識のレベルに登ったのではないでしょうか・・・

サンフランシスコから車で約5時間かかるので、息子のマシューの金曜日の大学の授業が終わって即、迎えに行って出発。ひたすらまっすぐのハイウェイ5を北に登って行きます。カリフォルニアはプロヴァンスと気候が似ているということで、ぶどう畑やオリーブ畑が続いていたりと風景はなかなか面白いのですが、ある時点から何もない乾いた牧草地が続いたり、突然まわりが風力発電の大きな風車(真っ白のみなとみらいにあるような形のもの)だけがたくさんある宇宙のような風景になったりと、そんなことをしているうちに針葉樹林に風景は変化して行きます。それもそのはずオレゴン州との境界も近いのです。

次の日はホースキャンプのアルパイン・ロッジまで3キロをハイキングしました。標高が2400メートルのところで、 ハイキング・トレイルのところに大きな看板があり,こと細かくハイキングする上での注意事項や地図、可能性のあるいろいろな危険性が書かれてあります。クマやピューマ、コヨーテ、ガラガラヘビ、ボブキャットなどとの遭遇の可能性から脱水症状、低体温症などを避けかたや症状などが書かれています。でも何しろ一番上にさすがアメリカ、カルロス・カスタネダの引用文が書いてありました。”All paths lead nowhere, so it is important to choose a path that has heart. (全ての道はどこにも導いてはくれない、それならせめて心ある道を選ぶのが大事だ)ウ〜ン、山登りの気の引き締めかたを教えてくれるような一言にうなっていると、あっというまに置いてきぼりになっていました。

気温が暑く(とても乾燥していますが)上り坂続きなので何回か木陰で休憩して到着しました。周りは全て針葉樹のいろいろな種類で、インセンスシダー、シュガーパイン、ホワイトファー、ダグラスファー、マウンテンヘムロック、ポンデローザパインなどがありますが、皆シャープな針葉樹の形をしており、遠くから見るとレコードキーパーのクリスタルみたいです。眺めているうちに何だか山全体が先人たちの英知を記録しているように思えて来ました。

夏休みのシーズンも過ぎたせいか、温かく天気もよく最高の環境なのに、ほとんど誰にも会わない。ハイキングをしていてもすれ違う人はまばらです。静かで、いるのはブルージェイ(青いきれいな鳥だけれど、ギーギー鳴き“悪い子”のレッテルを貼られている)やチップマンク(チップアンドデイルのようなシマリス)だけのようです。静かで自然と自分が向き合う時間を邪魔するものはない感じです。アルパイン・ロッジに到着すると湧き水の出るところがあり、リフレッシュしました。その小さなロッジに20世紀初頭14年間住んでいた住人のことが書かれている展示などを読んで、彼が使ったであろういろいろな品を眺めゲストブックにサインしたりして休憩しました。売店も土産店も何にもなし。とてもいいです。トイレがオーガニックトイレで、たくさんのシダーウッドの木屑がバケツに盛ってあり、そこには “One Scoop per Poop”と書かれてあり、大受けしましたが、水洗ではないのに実際悪臭は全くなく、シダーウッドの香りが漂う空間だったので感動してしまいました。

次の日には、マックスウェル・パリッシュの絵から抜け出て来たようなキャッスルレイクにも行き、すごく静かな湖のほとりをハイキングしたり、岸近くに倒れた大木の上に座って足を水に入れて休んだりしていると本当に自分が真から浄化されて行くような気分です。

シャスタ・シティにはたくさんのスピリチュアルな人々が住んでおり、小さな町には何件ものクリスタルショップやメタフィジカル系の店が並びます。それなのに大きなスーパーマーケットは車で30分のレディングという町までないそうな・・・大きなホテルらしいものもなく、私たちは林の中のプライベートな敷地の中の2ベッドルームのコテージを借りて2泊ほどしましたが、それだけで仙人になった気分でした。裏の小川も向こうの湖もオーナー家族のもので、完全な静寂・・・・また行きたいです。マウント・シャスタは瞑想と浄化の旅にお勧めです。
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# by lsajapan | 2009-10-11 01:29 | 海外にて

<10> 新型インフルエンザ

パンデミックに発展した新型インフルエンザはヨーロッパ疾病予防管理センター(ECDC)の予測によると、この秋冬にかけて本格的な第二波が襲ってくる恐れがあるそうです。また、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)では2009年H1N1新型インフルエンザにより2万人が死に至る可能性を示唆しています。でも一方、この数字を落ち着いて見るための比較として、アメリカ癌学会では煙草による死者は年間600万人もいるという事実、そして1918〜1919年にかけ、全世界的に流行したスペイン風邪は感染者は6億人で死者は5000万人に上ったそうです。

世界保険機構(WHO)の方針としては、妊婦、基礎疾患や重篤な健康上の問題のある人以外は、薬物を使用しなくても自身の免疫で対応できるとのこと。歴代アメリカ大統領やヨルダン国王、世界中のVIPが健診や治療を受けるミネソタ州のメイヨー・クリニックによると、基礎体力を充実させ、新鮮なフルーツや野菜、良質のタンパク質、低脂肪、全粒穀物をバランスよくとることと、定期的な運動と予防策(頻繁な手洗い、人混みを避ける、くしゃみは必ずティッシュに、なかったら自分の袖の上の方で口を覆ってくしゃみすること・・・など)が大切だそうです。予防接種は意見が様々で、メイヨー・クリニックのステッケルバーグ医師によると、予防注射は助けにはなるけれど完全な予防にはならない。でも感染すると大事に至るリスクの高い人たちは受けておく価値があると話しています。一方、フランスの自然療法家のグループからのメールでは予防接種への強い反対意見が送られて来ました。

パンデミックというと思い出すのが14世紀の黒死病のことです。その後も大流行,小流行を繰り返し,17世紀から18世紀の流行ではヨーロッパの3分の1の人口,7万人が死亡したという記録が残っています。ここでどうしてもアロマテラピーや自然療法のフィールドで語られるトピックが、当時の香料業者や薬草を扱っていた人々の罹患率の低さです。18世紀に細菌学が発達するまで黒死病は悪魔の仕業であり、悪魔を寄せ付けないために悪臭を根絶する努力がなされていました。悪臭のあるところに悪魔がおり,それと人間の“腐敗した心”が一緒になると発病すると考えられていました。いくつかのとても興味深いレシピがあるので紹介したいと思います。時代は違ってもナチュラルメディシンと私たちの関係は変わりません。

まずは黒死病の蔓延していた17世紀にトゥールーズで病死した人々の家に入って金品を盗んでいた4人の泥棒の秘密のレシピです。オリジナルレシピはハーブを使っており、たくさんのバリエーションがありますが、ここで紹介したいのはジャンバルネ博士がトゥールーズの高等法院の文書館の保管文書から発見した記録です。「その4人の盗賊たちは黒死病の犠牲になった人々の家に入り込み、または死の床にいる人々を絞め殺して、その家にある金品を盗んだ。彼らが捕まって裁判にかけられた時に裁判官が驚いたのは4人とも全く罹患せず、黒死病の強力な感染力を全く気にかけていない態度であった。彼らは火あぶりの刑に処される判決を言い渡されたが、彼らの秘密の予防薬を明かすことにより絞首刑に減刑された。」    以下が4人の盗賊のヴィネガーのオリジナル・レシピと考えられてます。

ホワイトワイン・ヴィネガー   3パイント(約1.7リットル)
ワームウッド          ひとつかみ
メドウスィート         ひとつかみ
ジュニパーベリー        ひとつかみ
ワイルドマージョラム(オレガノ)ひとつかみ
セージ             ひとつかみ
クローブ            50グラム
エレキャンペーンの根      約57グラム(2オンス)
アンジェリカ          約57グラム(2オンス)
ローズマリー          約57グラム(2オンス)
ホアハウンド          約57グラム(2オンス)
カンファー           3グラム

10日間密閉容器に入れ浸出し、濾してから使用します。使い方としては手や顔に少量擦り込む(酸っぱい臭いになるのは避けられませんが)、瓶に入れて必要な時に吸入する,バーナーで焚く、壷や広口瓶などに入れて自然に揮発させる、などがお勧めの使用法です。ほかにガーリックやシナモン、ルー、ミントなどを入れるのもバリエーションとしてあります。

ノストラダムス(1503〜1566)は医師でチャネラー、占星術師でもあり、予言集を残したことで有名ですが,彼は”ローズペタル・ピル”を考案し、たくさんの流行病にかかった患者を助けました。これはガリカローズの花びらとローズヒップ、グリーンサイプレス、フィレンツェのアイリス、クローブ、カラマス、沈香を練り合わせた丸薬です。詳しい容量などは不明ですが興味深いですね。

エッセンシャルオイルで最も抗感染作用、殺菌作用の強力なのはオリガナム(Ori-ganum vulgaris)、シナモン(Cinnamomum zeylanicum)、クローブ(Eugenia caryo-phyllata )、タイム(Thymus vulgaris)、セイボリー(Satureja montana) の部類です。全て皮膚にきつすぎるのでマッサージ用ではありません。ラヴェンサラ、ラヴァンジン、ニアウリなどの皮膚に穏やかで毒性の低い類似した効果のあるものとブレンドしてディフューザーに使用する、ルームスプレーをつくる(5〜10%がお勧め)またはパイレックスかテフロンの鍋にお湯を沸騰させた後、火を止めてオイルを1cc程入れてゆっくりと揮発させる方法がいいでしょう。過ぎたるは及ばざるがごとし、適度に中庸を保ち,決して使用しすぎないこと。アロマテラピーの正式なトレーニングを受けていない方は、必ずプロフェッショナルの意見を仰ぐこと。O-157 のケースでは3%のペパーミントでも十分な予防効果があったので(ポール・ベラーシュ博士のアロマトグラムでの実験では、殺菌作用は平均してオレガノの10分の1ですが)より安全で身近なオイルをまず使用して予防を心がけるのがいいでしょう。

どの世でも人が集まるところに疫病があり、それを乗り越えてさらに強くなる人類がいると考えると、植物と共に頑張って乗り切って生き抜く勇気も出てきます。この情報が役立つことを願ってます。


      英国シシングハースト・キャッスル・ガーデンの薬草園にて
      これだけ薬草に囲まれていれば新型インフルエンザも怖くない!?
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# by lsajapan | 2009-09-01 21:44 | ホリスティック・ヘルス

<9> IFA認定試験—お疲れさまでした!

先月は19期と20期の卒業生の方々がIFA認定試験を受けました。1年から1年半の勉強の成果を見せるために全力を尽くして臨むわけです。私も皆と一緒に毎年緊張してしまいます。実技試験の試験官は毎年変わり、今年は“フレグラント・マインド”や“アロマンティックス”の著者であるヴァレリー・ワーウッド氏です。試験官の方たちは一線で活躍している方がほとんどで、意見交換や客観的アドバイスを毎回たくさんいただき、指導の上での疑問や私の持っている質問などに真摯にご自分の経験上からの答えを仰ぎます。

今回はいつもと違う形式で実技試験が行われたので、生徒たちは少々緊張気味だったようです。なぜかと言うと口頭試問に使われる時間がとても長く、また実技中にも質問される方法だったからです。でもこれは可能性としてあることは知っていましたが、過去11年間やっていて始めてだったので「やっぱり来たか」という心境でした。口頭でエッセンシャルオイルの学名(ラテン名)を生徒が言っているのが、静まりかえった2階のオフィスからもドアを開けておけば聞こえる(ごめんなさい)のでソーッと聞き耳を立てていると、専門外ながら調べつつ教えているラテン語読みで皆が発音しているのが聞こえます。実は私はイギリスで学んだ時は英語読みでラテン名を教えられましたし、英語圏の方々はアロマテラピーの分野では皆、英語の発音です。だからやはり英語読みで教えてもいいかな?と思う今日この頃です。ラテン語読みについてはある程度の資料があるのですが、実際それを声に出して使う機会というのがほとんどないので、どちらで教えるかは日本の状況で判断するという本校からの指導が過去にありました。ラテン名に関しては植物名の筆記と一般名との判別は必須ですが、何しろネイティブ・スピーカーが存在しない言語なので発音に関してはファジーになってしまう感じはあります。

毎年IFA認定試験に関してはいろいろなドラマがあり、校長として励ましたり静かに見守ったりと出しゃばらずにサポートするというスタンスを保っています。試験直前で自信喪失してしまったり、怪我や個人的なことで試験が受けられるか危ぶまれたり、反対に大丈夫かな?と思う方がしっかりと合格したり。一回の試験は多少運もあるというのは感じます。だから試験が近づいてくると生徒全員の合格祈願は毎日の日課となります。実際の試験当日となると私がしっかりした態度をとらないとどうなる!と思い、自分を落ち着かせつつ皆の応対します。ちょっとした生徒との試験前や後のやりとりを試験官はしっかりと観察されているようで、感想の欄に「講師と生徒の間に信頼関係がある」とか「スタッフの献身的態度は素晴らしい」などと書かれていると嬉しいですがあまりによく見ているので驚きます。でもマーティン・スタブス先生が前に試験官で来日した時に「生徒に自由にやらせているのがいいですね。学校側がしきりすぎると生徒の自主性や創造性が伸び悩みます」おっしゃっていました。その通りだと思います。実際のセラピーでは全部自分で対処して行かなくてはならないのですから。

ヴァレリー・ワーウッド氏は比較的厳しい試験官と感じられました。でも3日間の日程を終わり、食事を一緒にしながらいろいろなお話しをするに従って今回セミナーを一切しないのはお嬢さんに4週間前に赤ちゃんが生まれたからだということや、衝撃的(?)な“アロマンティックス”について「最初にこれを書いたおかげで次の“フレグラント・ファーマシー”が出せたのよ」なんておっしゃっていたり・・・・一見ハードな雰囲気もあるのですが、とても優しい面もある素敵な方だというのがわかりました。ちなみにお話ししている間に「“アロマンティックス”は大好きです!」と本音が飛び出してしまい、ヴァレリーさんが当時のあちこちからの反応を教えてくれて大笑いしました。まだ読んでいない方は是非読んで下さいね。

まだ結果が出るまで半月ほどかかりそうですが、19期生と20期生の皆さん、お疲れさまでした。全員の努力が実りますように。とても頑張って勉強した知識、成果はこれからの実務にすべて活きるもの、反映されるものです。だから試験が終わっても忘れちゃだめです!

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# by lsajapan | 2009-08-14 22:03 | LSAについて

<8> 京都にて

先月京都に行きました。友人であるお坊さんを訪ねて坐禅をするのと鞍馬山に行くのが目的です。メンバーはセミナーが終わったばかりのマーティン・スタブス先生と私、主人、そして夏休みで帰国している息子の4人です。車で行くことにして交代で運転をして5時間半ほどで京都に到着。

まずは三十三間堂を訪ね、息子は大好きな風神、雷神にうっとりと見とれ、日本の仏教美術の授業を大学で今期は取ったのでガイド役も多少こなし「解剖学的に正しくない彫刻も多いんだよ。この筋肉は実際には存在しないし、腹筋がこんなに何カ所も盛り上がることはないでしょ?」といろいろと教えてくれます。「イタリアのダビデ像などは解剖学的にかなり正確なんだけれど、日本の仏教美術はそうではない。力強く見せるためなどの目的もあると思うけれど」そう言う眼で見ると本当に違うところが眼につき始めます。「でも神様仏様が人間と同じ身体の構造である必要がないじゃない」なんてきり返しつつ、マーティン先生に目を向けると中央にある大きな千手観音の前で感無量の様子。「本当にここに連れて来てくれてありがとう」と心の底から言われてました。

次の日の朝、惺山和尚を訪ね禅寺へ。彼のお寺は一般公開していないので、とても静かで現実離れした空間です。お庭は常に手入れを欠かさないので、いつも芸術的な風景です。一番最初にお会いしたときも彼は庭掃除をしていました。去年の9月、東京で会ったのが最後だったので話に花が咲きます。

3年前に主人が怪我をして入院した時に、あまりの苦痛で病院から「ヒーリングエネルギーを送って下さいますか?」とその半年ほど前に知り合った惺山和尚にメールを書くと「私は毎朝6時からお経をあげます。その時に毎日ヒーリングエネルギーを送りますから、あなたも毎朝6時に瞑想してそのエネルギーを受け取って下さい」との答えが帰って来て、それから毎日2人のテレパシー通信が始まります。主人は瞑想の間に惺山和尚とたくさんのことをしたそうです。あるときは空を飛び、あるときは吊り橋を渡り、あるときは一緒にゴルフをしたり・・・・・そして2ヶ月に渡る入院が終わり、退院して家に着いたらすぐ電話が鳴りました。それは退院の日を全く知らなかった惺山和尚からだったのです。「それからどうなったかな〜と思って」と言われるのですが、やはりテレパシーなんだと私たちは信じてます。

今回は坐禅を組むのが目的なので、まず座り方から教わります。「丹田を意識して座ってみてください。丹田を感じて収まりのいいところを探してみるのが大事です」彼自身、歩きながらも丹田の位置を意識し、丹田を強化する運動をよくするそうです。丹田はおへその少し下に位置するポイントですが、惺山和尚が感じているのは球の形で、それがくるくるとその位置で回りバランスを取るイメージだそうです。お坊さんたちの間では戦前からの方法で特別な丹田強化法などもあるそうです。彼は剣道をしていたので体格がよく、お経を唱える時の発声法を聞いていると心身の鍛錬に余念がなく気力やバイタルエネジーの充実、しっかりとした心構えの上に成り立っているのを感じます。

修行中は1週間座り通しのこともあったそうです。かなり続けて座っていると幻想や幻覚を見ることもあるそうですが、座禅を続けると、あるときスーッと視界が開けてもやが晴れるようになり、無の境地が訪れるわけです。この状態が目標で、いろいろ浮かんで来ているときはまだ夢うつつの状態で警策(臨済宗では“けいさく”と読みます)で叩かれる可能性が・・・・

それでは惺山和尚はどのように坐禅を組んでいるかと言うと、彼は眼を開けたまましっかりと1点を見つめる様子で行います。日本とイギリスの研究者がやって来て、頭に電極を50箇所ほど付けられて坐禅の最中の脳波の様子を計測したそうですが、開眼時でシータ波(入眠時の脳波)が現れ、それはものすごく珍しいことで大変驚かれたそうです。1回の呼吸も50秒くらいでするそうです。

私たちも瞑想をしますが、プロはこのようにするのかと関心してしまいました。そのあと精進料理をごちそうになったのですが、後でそのときの写真を見てみるとなんと惺山和尚はフルロータスで座り、食事をしています。日常のすべてが意識的で“心構え”がしっかりしているのがわかります。私も見習わなくては。

今年はかなりお忙しく、パリのカテドラルでパーカッショニストと共にお経を使ったコンサートを秋にするそうで、LSAでのセミナー(説法?)は来年には実現するといいなと思っています。


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# by lsajapan | 2009-07-02 10:08 | インスピレーション

<7> エジプト大使館でのセミナー

6月8日月曜日、満月の夜6時からエジプト大使館でセミナーをしました。この企画は“アイシス・ラテール”というオーガニックの化粧品からライフスタイルまでを提唱するウェブマガジンが、今回「オーガニックコスメ厳選303」という単行本を発刊し、その記念イベントとしての一部でした。80名ほどの招待客(オーガニック化粧品を扱っている企業の方たちが主でした)とアブデルナーセル・エジプト大使も出席され、私のセミナーは「オーガニック・コスメテックスの発祥の地—古代エジプト」という題目で古代エジプトでの香粧品についてお話しさせていただきました。アロマテラピストとして多少リサーチをしたことはありますが、主題として話すのは(それもエジプト大使館で!)やはり少し調べものをしようと思い、自分の書庫を見ていたら5〜6冊の関連書が出て来ました。古代エジプトの歴史や世界の香料、樹脂についての本など、再びじっくり読んで学ぶことができました。

文明が高度に発達した時代であるのは有名ですが、特に新王国時代の第18王朝ハトシェプスト女王の統治時代の平和貿易などは香料の輸入の発展とその使用に大きく寄与したようです。フランキンセンスやミルラを輸入して香料や化粧品に使用し、その頃のナイル川はシダーとミルラの香りがしたそうです。キフィは有名なブレンドですが、最初は宗教上の使用、次には家で虫除けやネズミ除け、そしてよく眠るために使用したというのですから香りの心理的効用を知っていたわけです。本当にアロマテラピーの原点ですね。

メイクアップについても面白い事実をたくさん見つけました。あのエジプト特有のアイメイクは強い太陽を避けるため、虫除け、感染予防の他、邪眼よけのためでもあったそうです。コフ(コール)という樹脂を燃やして集めたすすにさらに樹脂をまぜたものや、マラカイトやラピスラズリを粉にしたものを使いました。クリスタルセラピーでもこの2つの石は強力な力を持っているので、眼のまわりに付けたらどのくらいの眼力が出るかしら・・・・なんて考えます。セミナーの後のパーティーではエジプトの女性の学者さんに話しかけていただき、彼女のおばあさんが香料を扱っていたそうで、アロマテラピーとはどんなことをやるのかと事細かに質問されました。また、インドの化学者もいらして「インドのアイメイクも日よけと邪眼よけです」と教えてくれました。魅力的に見せるだけでなく、いろいろな役目があるんですね。

私自身よく古代エジプトが前世と言われるのですが、3000年もの長い歴史のある古代エジプトには、きっと皆一度は生きたことがあるのでは?なんて思ったりもします。今回のリサーチで多くのレシピを発掘(?)したので、それをエッセンシャルオイルで再現して「キフィ」と「クレオパトラ」の香油をつくり、皆が楽しんでもらうように回してみました。大使たちはきっと敬遠されるのではと思っていたところ、私の目の前でドロッパーを取り外して豪快に手に塗られていました。とてもオープンで笑顔の素敵な優しい大使でした。ご挨拶した際に「素晴らしいセミナーをありがとう。たくさんのことを学びました」と言っていただけました。

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          アブデルナーセル・エジプト大使と共に
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# by lsajapan | 2009-06-10 10:07 | セミナー