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<87> スプリチュアリティとは その3

Hubblesiteより「カリナ星雲」
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地上では桜もきれいですが、やっぱり宇宙はすごいですね。

精油150種類とキャリアオイル30種類を書き終えました!まだレシピのページや最初の基本的な部分がこれからですが、メインの部分を書き上げて一安心です。出版するころにはまたセミナーをして、今回見つけ出した面白い精油の話をできればなと思います。本当にリサーチは楽しいです。それと共にワンダ・セラー氏の「ペトラ」という小説も校正の段階に入りました。翻訳が終わったのが1年以上前なので、少し時間がかかってしまっていますが・・・こんな感じなのでなかなか毎週ブログをアップできませんが、今回シリーズでご紹介して来たトピックを続けます。あともう1回続けて終了になりそうです。

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<86>からの続きです:

中世
中世ではキリスト教が広まり、宗教心のあり方や信心深さをスピリチュアリティとしました。信者たちは三位一体の考えで神と子と精霊(Holy Spirit)の存在に祈ります。神はヤフウェ、子はキリスト、そして精霊とはミステリアスで強い風のような存在だと言われています。宗派で見解が違いますが、個人的に手助けしてくれる存在であったり、必要な時に囁いてくれる力を表すこともあります。精霊は人々と常に一緒にいて、心を自由に楽しく幸せに保つ助けをしてくれます。11世紀になるとスピリチュアリティは、より精神的なものを指し、物質や官能的な人生の側面と相反するものという考え方に変化して行きます。13世紀には社会的、心理学的な意味合いを持ちます。社会的には聖職者の領域を指し、心理学的には内面にある純粋な意図や動機、愛情、その性質などを意味しました。辛い時代を乗り越えるためには信心深さが必要で、それがその人のスピリチュアリティであり、神との関わりが強いヒーリング効果をもたらしました。
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ミュンヘンの教会にて
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これはミュンヘンの別の教会ですが、黒死病の時の恐怖を描いています。

近代
18世紀に科学が発達する前は、世の中の事象は物質世界を超えた天界や天使や悪魔の影響で起こると信じられて来ました。重力や細菌などの科学的な見解が出て来ることで、今までの考え方が大きく覆されます。それでもスピリチュアリティは人間社会の重要な精神性として残りますが、個人の考え方により迷信的にとらえられるようになってきます。一方、19世紀の終わりの世紀末には降霊術や交霊術などが流行し、エマヌエル・スウェーデンボルグ(17〜18世紀の科学者、神秘主義者)やヘレナ・ブラヴァツキー(19世紀の神智学者)などの著作がもてはやされました。神や天使との会話や死後の霊魂の存在、霊とのコミュニケーションなどを扱います。欧米社会でのスピリチュアリズムはキリスト教との兼ね合いが重要で、聖書の教えに背くことがあると、人々が離れて行ったり、協会側から弾圧される危険性は常にありました。この動向は「スピリチュアリズム」として扱われていますが、現在の日本での「スピリチュアル・ブーム」で扱われているのは、この「スピリチュアリズム」と「スピリチュアリティ」の両方が混在しているようです。意識をどこに置くかで次元が変わると言えるでしょう。
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エマヌエル・スウェーデンボルグ
(私はサンフランシスコで1987年に結婚しましたが、結婚式をしたのがスウェーデンボルゲン・チャーチだったんですよ!すごく素敵なパシフィックハイツにある小さな特別な教会です…30年前なんて信じられません)

現代
1960年代のニューエイジ運動では、宗教色とスピリチュアリティが少し異なる意味合いに使用され始めます。内面の探究、精神世界との関わりが大きくとりあげられ、東洋文化を代表とする様々な異文化の様式を取り入れて悟りや目覚めを求めて瞑想や内省に励む人々が増え、一種のブームとなりました。流行ものには常に質の悪いグループがおり、ビジネスとしての悪用や新興宗教なども台頭して社会問題にまで発展しました。スピリチュアリティは他から与えられた形式で集団催眠的、自己陶酔的なものでも、雰囲気に流されてファッション的に行なうものでもなく、自分の内面との深い関わり合いが重要であることが理解されて行きます。でも人間は常に弱いもので、人生の辛い局面では高次の存在と思われるものに飛びつきたくなるものです。

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それでは次回は最終回です。1週間〜10日くらいでアップする予定です。今回の一連の「スピリチュアリティとは」の記事は現在発売中の「アロマトピア」に載っています。他にも様々な終末医療に関する記事やグリーフケアについて、現場のお医者様たちのお話がたくさん載っており、じっくりと読めます。やはり生命や魂についてよく考えてみるのは大切なことですね。特に自分や家族が重大な病気にかかったときや、死と向き合わなくてはならないときのことなどが書かれています。

私も母との会話をたくさん思い出し、亡くなる1ヶ月くらい前に「亡くなった両親や兄さん、姉さんが皆一緒にいて、その家を訪ねて来たのよ」とその前夜に見た夢を話してくれました。今日は帰るからと言って、帰って来たのだけれど、お姉さんが門のところまで一緒に送りに出て来てくれて、いつまでもいつまでの心配そうに見ていたと話してくれました。そしてちょっと遠くを見て「みんな一緒にいるのかしらねえ・・・」と懐かしそうな顔をして言っておりました。思い出しても泣いちゃいます。でもきっと今頃、末っ子なのでみんなに甘やかされているんだと思います。

本当に面白いなと思いますが、母の法事が終わったあとや、父の事を手伝ったあとに必ず天国からプレゼントをくれるんです。父が弟家族と住むことになって(至近距離ですが)引越しを手伝った最後に父が「そうだそうだ、これいる?ママが昔から持っていた北斎の東海道五十三次の版画コレクション」昭和40年くらいの朝日新聞社発行のフルセット。すごい。「パパいらないの?」「持って行きなさい」一番喜んでいたのは主人でしたが。そして三回忌が終わった後、父が「高島屋から電話があってリフォームのために預かっている宝石どうしますかって。3年くらい前に預けてそのままだったらしいよ。とってくれば?」素敵なアクアマリンでした。あといくつかあるのですが、どう考えても空を見上げてニッコリしてしまいます。
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by lsajapan | 2016-03-31 15:56 | インスピレーション

<86> スピリチュアリティとは その2

寒さと暖かさが交互にやって来て、何だかいつもハズレの服を着てしまう今日この頃です。精油の本もまだまだ書き上がらないのに締切は近く、ベッドできちんと眠りたい・・・です。それでは先週の続きの記事をアップします。今回はスピリチュアリティの歴史の前半を紹介します。
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ハッブル宇宙望遠鏡がとらえたスワン星雲(HUBBLESITEより)現実とは思えない美しさ。コンピューターグラフィックスではありません。現実の世界です。

スピリチュアリティの起源
歴史として見ると、最初はアニミズム(精霊信仰)から始まったと考えられています。アニミズムとは生物、非生物を問わず全ての存在にはスピリットが宿るという考え方です。日本でも「八百万の神」という考え方があり、世界各地の先住民たちはその土地それぞれの信念体系に基づいたスタイルでアニミズムを実践して来ました。ネイティブアメリカン、インディオ、アイヌ、チャモロ、マオリ、アボリジニーたちなどに見られ、共通することは自分たち以外の存在に敬意を持ち、超自然的な見解を日々生活の一部にしていたことです。そしてシャーマンの存在が欠かせず、特別な力を持ち変性意識のもと高次の存在と交信したり、憑依させて自分の身体を通して目に見えない存在に語らせました。シャーマンは儀式や占いをし、病気は邪悪なスピリットが起こすと考えたので、薬草や特別な石などを使ってそのようなスピリットを祓い、ヒーリングを行ないました。結局この考えは科学が発達して病原菌などの病因が理解されるまで、世界中で続きます。
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女性のシャーマン。1880年頃(米国のグラフ雑誌:ライフ・マガジンより)

ネイティブアメリカンの青年期に入る男性はビジョン・クエストという精神修行を行ないます。他の文化圏でも別の呼び方で様々な方法で成人になる通過儀礼があります。ここでは最初の4日間は絶食し、1人で落ち着く場所を探して瞑想に入ります。この時にビジョンに現れて来た精霊やパワーアニマル(狼、鷹、ヘビなど自分に特別な親和性と力を与えてくれる動物)に向かって祈り、語りかけます。この期間に人生の目的や社会に貢献する一番良い方法を見いだします。しっかりと自分のスピリチュアリティを意識して見据えるパワフルな経験となるのではないかと思います。

古代文明
古代文明では神官、僧侶、巫女などが神や精霊と交信し、儀式を執り行ったり、異次元の世界からのメッセージを受け取り、予言をしたりヒーリングをしたりしました。日々の生活において自分たちを守り、手助けをしてくれる存在を信じて祈りを捧げることは世界中のどんな時代の人々も共通して行なってきたことです。目の前の物質的なものだけに捕われず、自分たちよりも高次の存在を自然現象や動植物の中に見いだしました。これらの存在を意識し崇め、相互作用することがスピリチュアリティの実践でした。世界の宗教の特色に見られるスピリチュアリティは、その宗教の発達した背景が深く関わっていると考えられています。砂漠の民たちは一神教で神と自分の関係性を突き詰め、他の神の介入を許しません。自然環境に恵まれ、山や谷、森やジャングル、海や川などがあるところでは多神教が発達します。
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日本の仏閣の緑の深さは比較するとよく理解できます。外国から帰ってくると、成田の上空から緑一杯の日本の土地を感謝する気持ちで一杯になることがよくあります。この写真は数年前に訪ねた京都の鞍馬山のふもとにある貴船神社です。
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ムスリムの礼拝風景
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ユダヤ教の嘆きの壁
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コーランに書かれている言葉で「この世の終わりには親も子もなく、頼れるのは神と自分だけ」という究極の教えがあります。この環境ならそう考えるかも知れません。

来週は中世から近世へと話を進めますね!
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by lsajapan | 2016-03-11 00:22 | インスピレーション