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<10> 新型インフルエンザ

パンデミックに発展した新型インフルエンザはヨーロッパ疾病予防管理センター(ECDC)の予測によると、この秋冬にかけて本格的な第二波が襲ってくる恐れがあるそうです。また、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)では2009年H1N1新型インフルエンザにより2万人が死に至る可能性を示唆しています。でも一方、この数字を落ち着いて見るための比較として、アメリカ癌学会では煙草による死者は年間600万人もいるという事実、そして1918〜1919年にかけ、全世界的に流行したスペイン風邪は感染者は6億人で死者は5000万人に上ったそうです。

世界保険機構(WHO)の方針としては、妊婦、基礎疾患や重篤な健康上の問題のある人以外は、薬物を使用しなくても自身の免疫で対応できるとのこと。歴代アメリカ大統領やヨルダン国王、世界中のVIPが健診や治療を受けるミネソタ州のメイヨー・クリニックによると、基礎体力を充実させ、新鮮なフルーツや野菜、良質のタンパク質、低脂肪、全粒穀物をバランスよくとることと、定期的な運動と予防策(頻繁な手洗い、人混みを避ける、くしゃみは必ずティッシュに、なかったら自分の袖の上の方で口を覆ってくしゃみすること・・・など)が大切だそうです。予防接種は意見が様々で、メイヨー・クリニックのステッケルバーグ医師によると、予防注射は助けにはなるけれど完全な予防にはならない。でも感染すると大事に至るリスクの高い人たちは受けておく価値があると話しています。一方、フランスの自然療法家のグループからのメールでは予防接種への強い反対意見が送られて来ました。

パンデミックというと思い出すのが14世紀の黒死病のことです。その後も大流行,小流行を繰り返し,17世紀から18世紀の流行ではヨーロッパの3分の1の人口,7万人が死亡したという記録が残っています。ここでどうしてもアロマテラピーや自然療法のフィールドで語られるトピックが、当時の香料業者や薬草を扱っていた人々の罹患率の低さです。18世紀に細菌学が発達するまで黒死病は悪魔の仕業であり、悪魔を寄せ付けないために悪臭を根絶する努力がなされていました。悪臭のあるところに悪魔がおり,それと人間の“腐敗した心”が一緒になると発病すると考えられていました。いくつかのとても興味深いレシピがあるので紹介したいと思います。時代は違ってもナチュラルメディシンと私たちの関係は変わりません。

まずは黒死病の蔓延していた17世紀にトゥールーズで病死した人々の家に入って金品を盗んでいた4人の泥棒の秘密のレシピです。オリジナルレシピはハーブを使っており、たくさんのバリエーションがありますが、ここで紹介したいのはジャンバルネ博士がトゥールーズの高等法院の文書館の保管文書から発見した記録です。「その4人の盗賊たちは黒死病の犠牲になった人々の家に入り込み、または死の床にいる人々を絞め殺して、その家にある金品を盗んだ。彼らが捕まって裁判にかけられた時に裁判官が驚いたのは4人とも全く罹患せず、黒死病の強力な感染力を全く気にかけていない態度であった。彼らは火あぶりの刑に処される判決を言い渡されたが、彼らの秘密の予防薬を明かすことにより絞首刑に減刑された。」    以下が4人の盗賊のヴィネガーのオリジナル・レシピと考えられてます。

ホワイトワイン・ヴィネガー   3パイント(約1.7リットル)
ワームウッド          ひとつかみ
メドウスィート         ひとつかみ
ジュニパーベリー        ひとつかみ
ワイルドマージョラム(オレガノ)ひとつかみ
セージ             ひとつかみ
クローブ            50グラム
エレキャンペーンの根      約57グラム(2オンス)
アンジェリカ          約57グラム(2オンス)
ローズマリー          約57グラム(2オンス)
ホアハウンド          約57グラム(2オンス)
カンファー           3グラム

10日間密閉容器に入れ浸出し、濾してから使用します。使い方としては手や顔に少量擦り込む(酸っぱい臭いになるのは避けられませんが)、瓶に入れて必要な時に吸入する,バーナーで焚く、壷や広口瓶などに入れて自然に揮発させる、などがお勧めの使用法です。ほかにガーリックやシナモン、ルー、ミントなどを入れるのもバリエーションとしてあります。

ノストラダムス(1503〜1566)は医師でチャネラー、占星術師でもあり、予言集を残したことで有名ですが,彼は”ローズペタル・ピル”を考案し、たくさんの流行病にかかった患者を助けました。これはガリカローズの花びらとローズヒップ、グリーンサイプレス、フィレンツェのアイリス、クローブ、カラマス、沈香を練り合わせた丸薬です。詳しい容量などは不明ですが興味深いですね。

エッセンシャルオイルで最も抗感染作用、殺菌作用の強力なのはオリガナム(Ori-ganum vulgaris)、シナモン(Cinnamomum zeylanicum)、クローブ(Eugenia caryo-phyllata )、タイム(Thymus vulgaris)、セイボリー(Satureja montana) の部類です。全て皮膚にきつすぎるのでマッサージ用ではありません。ラヴェンサラ、ラヴァンジン、ニアウリなどの皮膚に穏やかで毒性の低い類似した効果のあるものとブレンドしてディフューザーに使用する、ルームスプレーをつくる(5〜10%がお勧め)またはパイレックスかテフロンの鍋にお湯を沸騰させた後、火を止めてオイルを1cc程入れてゆっくりと揮発させる方法がいいでしょう。過ぎたるは及ばざるがごとし、適度に中庸を保ち,決して使用しすぎないこと。アロマテラピーの正式なトレーニングを受けていない方は、必ずプロフェッショナルの意見を仰ぐこと。O-157 のケースでは3%のペパーミントでも十分な予防効果があったので(ポール・ベラーシュ博士のアロマトグラムでの実験では、殺菌作用は平均してオレガノの10分の1ですが)より安全で身近なオイルをまず使用して予防を心がけるのがいいでしょう。

どの世でも人が集まるところに疫病があり、それを乗り越えてさらに強くなる人類がいると考えると、植物と共に頑張って乗り切って生き抜く勇気も出てきます。この情報が役立つことを願ってます。


      英国シシングハースト・キャッスル・ガーデンの薬草園にて
      これだけ薬草に囲まれていれば新型インフルエンザも怖くない!?
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by lsajapan | 2009-09-01 21:44 | ホリスティック・ヘルス