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<100> シュナウベルト博士との8日間

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4月のセミナーに合わせて来日されたシュナウベルト博士は、いつも我が家に泊まります。朝から晩まで(時々主人とスポーツクラブに行って泳ぐ)合宿状態。様々なことをディスカッションしたり、アロマテラピーや健康に関することだけでなく社会情勢から音楽、料理、ワインのことなど3人でいつもながらとても楽しく過ごし、勉強になった8日間でした。最後に箱根に行って日本の温泉も体験していただきました。バーデンバーデンとの比較などもおもしろかったです。(写真は広尾のラ・ビスボッチャにて。シュナウベルト博士と長島先生、私と主人の4人で)
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(授業は多岐に渡り、日本では知られていない情報も満載です)
今回は私がまだ翻訳途中の「プラント・ランゲージ」についての勉強会を在学生を中心に行ない、植物の進化と二次代謝物のあり方、そしてシステム生物学にも話が波及しました。ひとつずつの細胞や器官についての研究だけでは見えないものがあり、それを各構成要素が一緒になって働くと新しい特性を示すことがある。それは個々を調べても理解できないし立証できない。生命体は全体を見渡さなければ、いろいろなことが明らかにならない。このような見解で精油を見てみると、理解がさらに深まります。

精油の成分はまず単品、グループ(官能基)で勉強する。でもそこで勉強は終わりではなく、相互作用についてもっと意識を向けるべきである。ということです。成分だけで判断せずに植物全体で作用や効果を理解するべきで、全体を見渡してその種が何を表現しているかを学ばなければ、自然療法としての価値がない。化学での理解はひとつのステップであり、そこで止まれば一般的な医薬品と同じ扱いになってしまう。そうですよね。

癌についてのセミナーでは、抗癌作用、癌予防のための精油、癌の治療の副作用を軽減するための精油などの話をして下さいました。これはフランスやアメリカ、インドの医師や学者たちが研究した成果を集めたもので、実際にシュナウベルト博士主催のカンファレンスにスピーカーとしていらっしゃる方たちです。自分や家族、そして周りの方たちを少しでも助けることができるので、必ず良質な偽和のない精油だけを使用してください。素材が悪ければ意味がありませんから・・・偽和のない良質な精油を使用し、注意深くという前提条件つきでレシピを紹介します。これはアン・マリー・ジロー・オベール医師の提示したレシピです。

<口内炎> ベイローレル、キャロットシード、ティートゥリー、ニアウリ、ローマンカモミールどれか1つを精油を混ぜた重曹を加えた水をマウスウォッシュとして使用。(100cc の水に重曹小さじ1杯/精油は3滴)
<感染予防> ラヴィンサラ、タイムCT ツヤノール、パルマローザ
各2滴ずつ(合計6滴)1日2回、化学療法を受けた後に10日間に渡って内用。感染症予防に大変有用
<肝臓浄化> グリーンランドモス、レモン、ローズマリーCT ベルベノン 各1滴(合計3滴)1日3回、化学療法を受けてから10日間続ける。トランスアミナーゼやガンマGTのレベルを下げる(肝臓の細胞膜を強化する)

癌予防に関してはティスランドの”Essential Oils Safety”にも出ていますが、d-リモネンやカルボン、1,8シネオール、酢酸リナリル、ゲラニオールなどの効果が示された論文がまとめられています。インドの研究者のスパイスの抗癌作用の研究ではジンジャーやクミンなど様々なスパイス類が効果を示しており、これは日々の食生活に活かせることができます。

来年になりますが、カート・シュナウベルト博士のコースを開講することになりました。実践的なフランス式アロマテラピーと言えば良いのでしょうか。半年くらいのコースです。高度な勉強になりそうなので初心者向けではなく、ブラッシュアップのためのコースになると思います。でもまずは本の翻訳を完了させなくては・・・・

2009年から始めたブログが、ゆっくりの更新でもついに100回となりました。これからも様々なトピックで皆に正しい情報と新しい知識を常にシェアして行きたいと思います。
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by lsajapan | 2017-04-18 10:30 | セミナー

<98> LSA JAPAN 2017年春のセミナー

立春を迎え、紅梅も咲き出し、春の訪れを感じます。数日前に朝早くバン!という音で目が覚めて、バルコニーに出てみると鉢植えが爆発しておりました。鉢にヒビが入っていたので、春になったら植え替えようと思っていた矢先でした。「早くしてちょうだい」との意思表示と思い、新しい一回り大きい鉢を買って来ました。
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LSAジャパンでは春のセミナーをいくつか企画しました。以下のセミナー以外にも、3月の最終週と4月1日の午前中は久しぶりに来日するカート・シュナウベルト博士のセミナーを企画しています。IFAコースの在校生は1日分は無料です!詳しい日程は決まり次第お知らせします。

<ロバート・ティスランド氏の Essential Oil Safety 「精油の安全性ガイド」 2014年改訂版 勉強会>
3月20日(月・祝) 午前 10:30~12:30
『使用量と吸収経路による反応速度:精油の効果を具体的に知る』
使用目的による精油の経路の選択法、経皮吸収の速度比較
経皮吸収の条件による差異
吸入
内用:経口、座薬、膣薬
代謝と排泄

3月20日(月・祝) 午後 14:00~16:00
『精油の神経系に与える影響:神経毒性と中枢神経系への作用』
神経毒性:気をつけるべき成分と精油、過去の実験データ
中枢神経刺激作用、中枢神経抑制作用
天然の鎮静剤:鎮静作用のある精油と成分、一覧表
向精神作用(ドラッグ的な作用)

4月9日(日) 10:00〜12:00
『癌と免疫系:精油はどのくらい関与できるか』
癌と発癌性物質、発癌作用のある精油と精油成分、癌のリスクを軽減させる精油と成分
化学予防薬/化学療法作用が報告されている精油などについて学びます。

講師:バーグ文子校長
受講料:各回 7,560円(税込)

<稲葉智夫先生の調香セミナー>
4月9日(日)13:00〜15:00
4月の稲葉先生の調香セミナーでは、カトリーヌ・ドヌーブをミューズとしてジャン・ポール・ゲランが発表した、ローズの香りで有名なゲランの”ナエマ”をブレンドします。
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Nahema by Guerlain
映画「めざめ(Benjamin)」中のカトリーヌドヌーブに魅了され、Jean-Paul Guerlainによって作り出されたバラの香り、ナエマ。1979年発売のこの香りは、Guerlainの香りの中でも得にファンの多い香りでありながら、昨年パルファムが廃番となってしまいました。こっくりとしたハニーがローズを包むとてもシックな香りなのですが、その中にはベチバーが隠れています。Guerlainはシャマードでもローズとベチバーのコンビネーションを披露していますが、ベチバーは、インドに自社農園を有するほどGuerlainがこだわっている成分です。時代と共に少しずつ香りが変わってきたナエマですが、オリジナルに近い香りにするも良し、現行品に近いスタイルにするもよし、最後の調整でご自身の好みのスタイルに仕上げていきましょう。
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講師:稲葉智夫
香りのポータルサイト profice(プロフィーチェ)代表 フレグランス・ライター
「芳香植物は育てて覚える、ハーブとスパイスは食べて覚える」をモットーに、数多くの天然、合成、調合香料と向き合いながら、過去の名香、日々発売される新作香水など4,500種をレヴューしている、世界の香水に精通した香りの専門家。イタリアで開催されるフレグランスの展示会にも定期的に赴き、世界中のパフューマリーのオーナー、調香師の方々と情報交換をし、香水、香料、芳香植物、書籍等、常に新しい情報をproficeにて発信している。日本調香技術普及協会会員。

定員:12名 受講料:7,560円(税込)

<長島司先生の特別講座>
4月1日(土) 14:00〜16:00
『単品香料を知り、花精油を組み立てる』
精油の化学はアロマの勉強には必須科目であり、成分名や化学構造を記憶したりすることで、知識を深めています。しかし、香りの化学は理解できても、それらが精油の香りでどのような役割をしているかがわかりません。この講座では、精油の香りを構成する成分それぞれの香りを体験すること、そしてそれらを組み合わせてラベンダーやローズなどの香りのイミテーションを作る実習をしながら、それぞれの香り成分が精油の香りにどのように関わっているのかを体感していただきます。
ラベンダー、ローズ、ジャスミンについて、香り成分が含まれている比率で単品香料をブレンドしながら、香りの成り立ちを学びます。それぞれのブレンドはお持ち帰りいただきます。

5月21日(日) 14:00〜16:00
『植物成分と抽出 〜植物から有効成分を効率よく抽出するために〜』
ハーブや樹木などの植物には多くの化学成分(ファイトケミカルズ)が含まれていて、ハーブティーやチンキにして、飲用やコスメ作りなどに活用しています。しかし、どの成分がどの溶剤に溶けるのかについては確かな情報が無く、一般情報や慣例に従って抽出操作が行われています。
この講座では、植物成分を水に溶けやすいもの(水溶性成分)とオイルに溶けやすいもの(脂溶性成分)に分けて、目的の成分を抽出するのにどのような溶媒を選択したらよいのかについて、植物成分の性質を含めて解説します。また、ハーブチンキから脂溶性成分と水溶性成分を分離抽出する方法を実習していただきます。
ジャーマンカモミールのチンキから、水に溶けやすい成分とオイルに溶けやすい成分をそれぞれに分ける自習をします。水に溶けやすい成分はローションなど水性コスメに、オイルに溶けるほうは油性コスメに利用できます。
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6月18日(日) 14:00〜16:00
『LLi抽出 〜植物の脂溶性成分を抽出するために〜』
植物の脂溶性成分を抽出するときに使われる方法として、オイルインフュージョンがありますが、抽出時間が長くなることと、抽出効率が低く、植物成分をしっかりと抽出できないという点があります。この講座では、植物の脂溶性成分を簡単に、そして短時間で抽出する方法(LLi抽出)を解説します。こうして出来上がったLLiオイルは、スキンケア効果の高い有効成分を多く含み、石鹸やコスメなどに使うと、色彩や機能をプラスすることができます。
あらかじめ用意したチンキを使って、LLi抽出の体験実習をしていただきます。抽出したものはお持ち帰りいただき、油性コスメや石鹸などにお使いいただけます。
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講師:長島 司
明治大学大学院 農学研究科卒業
高砂香料工業株式会社にて、精油化学と製造技術、天然物化学の研究開発を行った後、海外事業のテクニカルコーディネーターとして、海外製造拠点の生産管理や製造技術の移転などを担当
定年退職後は、ハーブ&アロマ関連の執筆や講演活動を行っている
著書:「ハーブティー その癒しのサイエンス」2010年、フレグランスジャーナル社
「ビジュアルガイド 精油の化学」2012年、フレグランスジャーナル社
雑誌aromatopia、JAMHA会報誌の連載記事や単発記事を多数執筆

受講料:全3回:21,600円(税込、3回受講の方が優先です)
1回:7,560円(税込)
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by lsajapan | 2017-02-05 10:58 | セミナー

<96> クリストファー・ワーノック先生の講座

12月10日(土)はクリストファー・ワーノック先生がセミナーにいらっしゃいました。20名以上の満杯の会場は熱気がいっぱいです。いつものアロマテラピーの講座とは雰囲気も違い、男性も多く参加しています。芳垣宗久先生が通訳をされて、参加者全員のネイタルチャートを古典占星術の方法でリーディングしてくださいました。
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質問は1つ受付けると言うことでしたが、かなりの率で仕事運と金運を聞かれる方が多くて、現在の社会情勢を見るような気持ちでした。「女難の相があるかどうか」という面白い質問も出ていましたが、チャートには様々な可能性が示されているので、会場は驚いたり、感心したり、質問も飛び交い、始終和やかな雰囲気で授業が進みました。

実際に占い師をしている方もいらっしゃり、またはこれからされたいという方も多くいらして自分が向いているかと言う質問が多かったです。ワーノック先生によると、月が魚座だと直観力が強く占い師に向いているそうです。それと水星と土星も重要で、これは霊感と論理が上手く使いこなせる必要があるからだそうです。
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水星、金星、火星の状態をよく見て適職は選ぶと良いそうです。これはスピカのタリズマンです。スピカは恒星で、大吉運を表します。ちなみに私の水星はスピカとコンジャンクションしています!

エッセンシャルディグニティーとミューチュアルリセプションをよく考慮し、逆行やコンバストも見逃しません。メジャーアスペクトだけを使ってオーブは広め。トランスサタニアンは古典では使わないので、無視に近く、リーディング自体が現代心理占星術とは見方が違うスタンスです。とても勉強になりました。

冥王星のことを私たちは大騒ぎし過ぎで、そう言えば、よく考えたら冥王星は惑星ではなくて、実際は小惑星なんですよね。それも可愛いハート型のマークがついているし・・・・それでも私は気にしてしまいます。
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ところでワーノック先生は実はアメリカのワシントンD.C.で国選弁護士として長く活躍されていたキャリアをお持ちです。現在は引き続きアイオワ州で弁護士として仕事もされているのですが、ご本人曰く「収入のために弁護士はしたくない」そうで、趣味として続けているそうです・・・奥様も弁護士です。弁護士と占星術師は基本的に同じような方法で考えるそうです。基本的な膨大な知識を元にして、過去の事例を参考にして新しい事例に適用する。この繰り返しだそうです。ワーノック先生を見ていると、頭の回転が恐ろしく速く、本もすごく速く読むそうです。

私も来年こそはルネッサンス占星術をしっかり学ぼうと思います。今年ももうすぐ暮れてしまいますね。クリスマスセールもしておりますので、ショップサイトをご覧下さい!ブラッドオレンジやファー(モミ)などの良質の精油がたくさんあります。生徒や卒業生はメールで案内が行っていると思いますので、もし届いていないようでしたらお知らせ下さい。さらに特典があります!
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by lsajapan | 2016-12-14 00:37 | セミナー

<75> Essential Oil Safety: 精油の安全性ガイド2014

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ある程度の年数、アロマテラピストとして活動しておられる方は読んだことがあるか、話には聞いていると思いますが、ロバート・ティスランド氏の「精油の安全性ガイド」上下巻。これは原版が1995年に出版されています。フレグランスジャーナル社から1996年に日本語版が出版されています。本当に迅速で素晴らしいですね。90年代はまだまだ精油についてわからないことが多く、成分や禁忌、偽和の情報が少なくて,混乱していました。それからもう20年が経ったんですね・・・本当に信じられませんが、こうやって人生はスルスルと進んで行き「青年老い易く、学成り難し」ということなんでしょう。でもティスランド氏は12年かけて3400にも上る参考文献や論文を調査研究し、400種類の精油を改訂版に載せ、昨年出版されました。読めば読むほどこの20年の進化が伺われます。ものすごい情報量です。780ページで読み応えがあります。
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3年程前にLSAジャパンも大幅に教科書改訂をしました。精油の効能も出典を探してみると、民間療法から来たものや、かなりオカルト的な出所から来ていたりと、面白かったです。かなりの期間をかけて洗いざらい調べ直し、ある情報は信用して良いものかどうか、精油の化学成分と比較したり、参考文献を集めて調べました。精油の作用は化学成分の%の反映だけではなく、相乗効果や相殺効果があるので、数字だけで簡単に解釈できません。さらに自分の経験や他のたくさんの施術者の意見と照らし合わせたりした後に、自著「アロマティック・アルケミー」にかなりわかりやすくまとめたわけです。(よくわからないと言う未知の読者の苦情もあり。初級者向けでないのでごめんなさい。初級者向けの本はいくらでもあるので、施術をある程度の期間実践している方達向けに書きました。浮かんで来る疑問はある程度一致して来るものです。)
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これは最近勉強したベースオイルの一部です。色がきれいですね。PEOTコースでは32種類を勉強します。シーバックソーンはCO2抽出法のものが素晴らしい効果があります。色素が強烈ですが。

話は戻して、Essential Oil Safetyはまだ日本語に翻訳されていませんが、勉強会をしています。情熱的な方々が集まり、3回楽しく勉強しました。私も資料を作成するのがとても楽しく、どうしてこの精油がこう考えられたかなどの出所の報告なども詳しく書かれていました。毒性の報告はさらに詳しく、各々のケースでは考えられない量の精油をバスに入れて乳児を入浴させたり、リニメント剤で単一成分がある程度添加されているものなどをこぼしたり、飲んだりと激しいです。自殺を試みた方や、神経毒性や向精神作用ですごいことになった(麻薬のような作用を起こすものもあり)ケースの報告もあり、読んでいて目がまんまるになってしまいます。1960〜70年代の事故が目立ちます。

紹介されている400種の精油は、効果については特に書かれていません。安全性についての本ですから、危険性や注意事項が詳しく書かれています。そして精油の成分についても詳しくディスカッションされており、勉強になります。偽和の情報、劣化に関する情報、身体の系統に関連したこと(特に神経毒性や循環器系,免疫系興味深い)、肝臓代謝酵素に関する詳しい情報(薬との相互作用)、癌に関することなど様々です。EUやIFRAとの規制項目に関する意見なども読み応えがあります。
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ジャーマンカモミールを蒸留している時です。ちょうどハイドロレートを抜いているときなので、粘度の高い精油がダラーッとガラスの滴下漏斗の内側を流れているのが見えますか?成分のアズレンは鎮静や抗炎症で有名ですが、内用するとテオフィリン(気管支喘息治療薬)やプロプラノロール(血圧降下剤)などの効果を阻害する可能性があるそうです。ブルータンジー(Tanacetum annuum)やヤロー、マグワートなどもアズレンが豊富な精油です。外用は特に影響しません。もちろん使用量や、常識を逸脱した使用は範囲外です(例えば原液100mlをこぼしてその中に倒れ込んでしまったとか)

5年前のIFAのカンファレンスの時に2日続けて通訳させていただき、打合せなどでゆっくりとお話しした時に、この本の話とそこからの情報としてセミナーをされ、ティスランド氏は研究の鬼なんだということがよくわかりました。本当にすごい方です。英語圏のアロマテラピーブームを引き起こした方なんですよね。そしてこれだけ多くの研究者たちがせめぎあっている中、”The Art of Aromatherapy”を1977年に出版されてから今でも最先端の研究をされているのは脱帽ものです。11月にはサンフランシスコのカンファレンスにいらっしゃるそうです。私もスピーカーとして招かれているので、楽しみです。

こうやって常にアロマテラピーは前進しているんですね。勉強して頭に入れたものを実践しているだけでは足りないです。勉強は続きます・・・・さらに続きを8月1日(土:午後)、9月5日(土:午前/午後)に開催します。少し先ですが、様々なトピックを紹介したいと思います。ウェブサイトをご覧下さい。

日程:8月1日(土)1時〜4時
   9月5日(土)午前の部:10時〜1時、午後の部:2時〜5時  
3回: ¥21,060
各回: ¥7,560
テキスト、表や付加的資料を作成して配布

<8月1日>
* 安全性の基準:何が安全で何が危険か
* 精油の排出経路
* 精油の経路と代謝
* 皮膚障害のリスクファクター
* 皮膚刺激、皮膚感作、光感作
* 呼吸器に関する毒性と注意:アレルギー、喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)

<9月5日:午前>
* 偽和・劣化についての情報:酸化した後、感作のリスクが増加する精油
* 毒性と有害な影響
* 過去の中毒の報告
* 皮膚感作、神経毒性、遺伝毒性、生殖毒性のリストと研究
* 光感作の強さと比較:安全な希釈率

<9月5日:午後>
* 循環器系に関する研究(血圧との関係、高血圧の禁忌、抗凝固作用)
* 肝臓保護作用のある精油と精油成分
* 精油と精油成分の試香と安全性の学習(比較的資料が少ないものをピックアップ)
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by lsajapan | 2015-05-08 16:02 | セミナー

<63> Picatrix  ピカトリクス

9月27日はアメリカからクリストファー・ワーノック氏をお迎えしてセミナーをしました。コーディネーター兼通訳は私の占星術の長年の先生である芳垣宗久先生です。ワーノック氏のユニークなところは、スコットランドでルネッサンス史の修士号を取得し、その後ロースクールで学び弁護士になり、ワシントンD.C.で15年国選弁護士をして来たという経歴です。ワーノック氏曰く「占星術も弁護士の仕事と似ているところがあるんだよ。過去の例を出してきて比べてみたり、一度見たことのあるケースを引き合いに出して結果を導いて行くあたりがね。」

現在では弁護士は趣味(!)としてやっており、占星術師としての仕事がメインだとお話ししてくれました。ワシントンD.C.では犯罪関係の弁護をしていたので、現在は知り合いの人たちの大家さんとのトラブルや税金関係の相談(日本だと税理士にだと思いますが、法律に絡んで来るとアメリカでは弁護士に相談するそうです)にのっており、現在7件ほどを取り扱っているそうです。ふ〜ん、すごいですね。何だか占星術の話から大変逸れてしまいましたが、いつも周りにいる方たちとは違うので、興味津々でいろいろとお聞きしてしまいました。
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 芳垣先生とワーノック先生:息もピッタリなお二人

ところでピカトリクス(Picatrix)についてですが、これは占星術をベースにした魔術(Astrological Magic)で、どちらかと言うと陰陽道の西洋版のようなものだとおっしゃっておりました。11世紀頃にまとめられたもので、アラビア語で編纂されたものだそうです。過去300年程封印されていたものです。魔術と言うと恐ろしいものを想像したり、不可能なことを可能にするということを想像しますが、これは宇宙と人間の心理に働きかけて変化を起こすというものです。迷彩色というのは、確かにそこにいる存在をあたかもいないように見せかける効果を示しますが、占星魔術はそんな感じだそうです。実際に3次元の世界では同じであっても人間の心理や知覚、認知に働きかけて変化を起こすというわけです。
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            こちらはPicatrixアラビア語版

特定な惑星に祈る(願をかける)場合は、適切な占星時間を算出して,適切なタリズマン(護符)を用意して儀式を取り仕切る必要があります。これを全てマスターするのには、数年間の勉強を要するそうです。
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芳垣先生も着色中
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私も木星に願いをかけます
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木星のタリズマンです

金星は愛と美と友情,喜びに、木星は豊穣と家族の幸せのため、成長と発展に・・・などととても平和な感じです。でも恒星のアルゴルなど、ちょっと怖いタイプの天体に祈るということもあるのでは?ワーノック氏はアルゴル(ゴーゴン、メデゥーサとも言いますよね。頭が毒ヘビの怪物)のタリズマンを使った儀式をした際には、コンピューターなど家の電気システムが1時間近くもダウンしたそうです。他の人たちに災難がかかるようなことをすると、自分にも鏡のように同じことが起こるそうな・・・・・だからよい目的のため、それも自分の努力を含めて願いを実現するエネルギーに働きかけるという姿勢で臨むことです。悪魔には祈りません。ポジティブな存在にのみ関わります。
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ワーノック先生が皆のタリズマンを聖別し木星に祈りを捧げます

私がPicatrixに惹かれるのは、時代背景とその時代の人々がどんな世界観を持っていたかを教えてくれそうな点です。それとやはり錬金術とは深い関係があり、ヘルメス・トリスメギストスが最初にエジプトで占星魔術をつくり出したと言うことです。本当にエッセンシャルオイルと占星術には深いつながりがあるんですね。

10月10日にはPicatrixについてのレクチャーとタリズマンの説明、一人に一枚ずつタリズマンを配布して、色を塗り、獅子座の第3デカンに対する儀式をします。牡羊座と火星に関係が深く、愛と楽しみ、幸運に関係が深いデカンだそうです。興味がある方は是非いらして下さい。
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儀式の後はパーティーです。原口さん,高嶺さん、高桑さんが腕を振るってくれました。感謝します。私はこの日のテーマカラーのパープルの色をとってブルーベリーマフィンを焼きました。次回は赤がテーマなのでクランベリーマフィンを焼きます!
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by lsajapan | 2013-10-02 01:23 | セミナー

<59> クリニカル・アロマテラピー30年の歩み

シュナウベルト博士が再び東京にいらっしゃいました。東京に来るのをとても楽しみにされているようで、いつも上機嫌でセミナーでもいろいろなことを丁寧に詳しくお話しされます。そして今回も「東京で出会う生徒たち程、難しい話題になっても一生懸命で熱心聞いてくれる人たちはどこにもいないね。アロマテラピーへの理解度もナンバーワン」とたくさんのお褒めの言葉をいただきました。なので、ついつい内輪のことまで詳しく話してくれて、通訳していても驚愕の事実がいくつも出て来ます。いつも2月にいらっしゃることが多いので「なぜ一番辛いシーズンにいつも来るの?一度4月の桜や10月の黄金色の金木犀やイチョウを見てください」とお願いしていたので、今回はたまたまでしたが3月末になり、早めの桜の開花に大喜びで「皆が桜の樹の下でお酒飲むんでしょ?」としきりに質問していました。
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見事な砧公園(世田谷区)の桜

ところで肝心のセミナーなのですが、シュナウベルト博士がサンフランシスコに渡りアロマテラピーの教育やビジネスを始めて今年で30周年ということで、中国、日本を始め、台湾、インドネシア、シンガポール、オーストリア、ドイツ、アメリカなどでレクチャーをして回るそうです。せっかくの30周年記念なので、過去を振り返って様々な変遷をお話ししていただくことにしました。とても興味深い内容で、イギリス式で学んだ私たちには知らないことが一杯でした
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アロマテラピーの古典にはポール・ベラーシュ博士やジャン・ヴァルネ博士、アンリ・ヴィオー氏の文献など、英語に翻訳されていない文献も多くあります。でも出版社には部数が多く売れるタイプの本ではないので見向きもされなかった・・・ということです。本当にフランス語をもうちょっと勉強して、近い将来よく読んでみようと思います。日本で広まっているアロマテラピーはイギリス式で、さらに日本人に合っているようにどんどん変化して来ています。それはいいことなのかもしれませんが、どんどん素人用になって行っているようにも見えます。もともとの方法を振り返って、そこにどんな見解があり、どのように洗練されていったかを知るとアロマテラピーを深く理解できます。そしてイギリスに渡りアメリカ、アジアに来た時にどんな変化があったか:これは医師の領域からマッサージセラピストの領域へと変化し、そこには大きな壁があり、使用法が変化せざるをえなかったということです。それでもクリニカル・アロマテラピーはしっかりと発展してきており、医療の現場でも緩和医療以上の使用法を実践している医師たちが存在しています。そして二酸化炭素抽出法のオイルに多大な興味が集中しているようです。インドネシアのカンファレンスでもいくつかのスパイスや樹脂類の抗腫瘍作用のことが話題になっていました。これからのリサーチに注目していましょう。そしてやはり当校の化学と解剖学担当の安部先生の抗微生物作用の研究は世界でも類を見ない最先端のリサーチだと太鼓判を押してくれました。ただあまり天然の物質により重篤な病気が緩和できるとなると、薬品会社からの圧力もあるのではないかとシュナウベルト博士はおしゃっていました。天然の物質は特許が取れないからです。
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(ぎゅうぎゅうでごめんなさい。でも貸し会場ではエッセンシャルオイルの使用が制限されてしまうのですが、ここでは気兼ねなく自由に楽しめます)

シュナウベルト博士のレクチャーの中で触れられていたヘリクリサムの抗凝血作用(アザや打撲の応急処置に最適)や癒傷作用(完治しにくい傷跡やケロイドなどに)の素晴らしさは類を見ませんし、二酸化炭素抽出法のフランキンセンスには通常の水蒸気蒸留法で抽出されたフランキンセンスのオイルには入っていない、本当の保湿作用と抗しわ作用があります。水蒸気蒸留法では揮発性成分しか抽出できないので、不揮発性または高分子の成分は取り出せず、フランキンセンスの効用にはこのような成分がにぎる重要な効用がたくさんあります。ラヴェンダーのクローン(挿し木で育ったもの)とポピュレーション(種子から育ったもの)の精油の間には成分の差があり、これが香りにも影響して好みを分けるそうです。これらの違いは使用法によりはっきりと比較体感できるので、4月の私のブレンド・マスター講座で方法をいくつか紹介して行きたいと思います。アロマテラピーは教科書や本で勉強するだけではわからないことがたくさんあります。特定のプロセスで実体験研究をしてみる必要があります。自分がモルモットというところです。

シュナウベルト博士のチョイスで世界中から産地直送で集めたオーガニックまたは野生の植物から採れたエッセンシャルオイルのセールが4月15日まで延長することになりました。詳しい説明はショップサイトに行き、各々の植物の項をクリックしていただくと、読むことができます。
http://lsajapan.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=989531&csid=0
もしLSAでクラスを受講したことがあるのなら、生徒価格もありますので、詳しいことはcontact@lsajapan.comまでお問い合わせ下さい。

ところで私の本は5月の連休明けには出版されることになりました。題名は”アロマティック・アルケミー:エッセンシャルオイルのブレンド教本“になる予定です。このあとはシュナベルト博士の本“プラント・ラングエージ”を翻訳して来年までには終わらせる予定です。楽しみにしていて下さい!
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by lsajapan | 2013-03-30 01:16 | セミナー

<58> IFA テュータートレーニング

2月7日から11日まで5日間のIFA主催のテュータートレーニングをLSAで開催しました。講師はドリーン・ユージス先生で、12年前にお会いしてからも何回かお会いする機会があり、いつも穏やかでエキゾティックな素敵な先生なので、大喜びでサポートを申し出ました。参加者は北海道から九州まで、皆熱心なIFA認定アロマテラピストの皆様で、すでに講師としてのキャリアの長い人から比較的最近教え始めた方まで様々でした。私の役割は通訳で、久しぶりに丸1日通訳を5日間通しで務めました。
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お部屋のデコレーション(実は学習内容)もカラフルで視覚に訴えかけ、記憶に残ります

自己紹介は用意された写真を選んでひとことアピール、そして各自の最も発達している感覚器によって勉強するスタイルが違うという、NLPをベースにした見解とその解決法を学んだり、教育心理学ベースの様々な学習スタイルの相違を見て、講師も自分のスタイルにばかり生徒を当てはめようとすると、違うタイプの生徒は十分効果的に学べないということを理解しました。

自分は大いにビジュアル(視覚)タイプなので、ビジュアル・エイド(眼で見て確認できる教材:パワーポイント、写真、図、表など)が必須と考え、ついプロジェクターを駆使して授業を進めたくなるのですが、そうでない生徒のためにもう少しビジュアル中心の授業時間を減らす方がいいのかなと思いました。でも聴覚だけで聞くより視覚を刺激された方が覚えるし、納得できるかと思います。でも運動覚の強い人のためにも座り通しは避けて少し移動したり、グループに別れて話し合う時間なども常にあってよいのではと思いました。運動覚のタイプは静かに座っているのが苦手で、オーディトリー(聴覚)タイプの授業が主体な場合などは、授業の間に落ち着きなく身体を動かしたりしていることでエネルギーを発散させていることもあります。特に子供たちや活動的な人々によく見られるようです。そういう場合は席を移動したり、身体を動かして学ぶ授業を組み込むと効果的だそうです。
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効果的な学習に影響する様々な要因

マッサージを教えたりする時に感じて来ましたが、はっきりと「この方法で」と選択肢無しに教えると安心する生徒と「こうやってもよい」という方法を積極的に試してバリエーションを楽しむ生徒がいます。選択肢無しを好む生徒は「どちらかはっきりしてほしい」とか「混乱する」「どっちが本当はいいのか」と困ってしまいがちです。マニュアル型と言ってもいいでしょう。最初はそうでも、ある程度の経験を重ねたら、クライアントによってケースバイケースに手技や精油を変化させるのは当たり前なのですが、学習スタイルとしては好みの個人差があるのが感じられます。これは個性なので、どちらがいいというのではありませんが、講師自身の好みを出しすぎると違うタイプの生徒が学びにくくなるそうです。生徒たちの個性を考慮する必要があり、自分に合った学習スタイルで勉強すると学習成果が上がります。

ワークショップの間にも質問が多く出ていました。何十人もいるクラスだと個性も様々で対応しきれないので「結局どのように教えるのがベストなのか?」ということですが、ドリーン先生の応えは「様々な方法を使ってバリエーションを持ち、学習スタイルの違う生徒たちに対応する」ということです。個別指導ならばその生徒に応じた学習スタイルを使えばいいのですが、皆様々では対応しきれません。だから少しずついろいろなスタイルで教えて行くことで、自分に合っていないスタイルもトライでき、それも一種の訓練になるのではないかと思います。講義だけでなくプロジェクターを使用したり、ディスカッション、研究発表、勉強内容のゲームをしたり、ロールプレイ、フィールドトリップなど、授業もただ座ってひたすら聴講するだけでなく、趣向を凝らして組み立てて行くものなんですね。通訳しながらも大変勉強になりました。参加者の皆様5日間お疲れさまでした。またアサインメントが残っており、しばらく大変ですが頑張って下さい。そして素晴らしい授業、コースを教えてくださいね!
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 ヴィーガンのドリーン先生のために野菜寿司を六本木ヒルズのポタジェに食べに行きました
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とても美味しくて芸術品のようで、魂から豊かになるようなお味でした
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by lsajapan | 2013-02-16 12:03 | セミナー

<47> Aromatic Candle Meditation:キャンドルを使った瞑想

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今年の年末セミナーは瞑想をテーマにして、静かに皆でろうそくを囲んで瞑想してみました。瞑想の指導は臨済宗の禅僧に仰ぎました。また過去にエサレン・インステテュートやチョプラ・センターでのワークショップ、ナパ(カリフォルニア)のヨガの先生について瞑想などを指導してもらった経験をもとに、入りやすい内容にまとめてみました。年末のセミナーは恒例になっており,たくさんの生徒や卒業生が集まってそれぞれの思いを語り、新しい年への決意を固める良い機会になっています。なので企画は毎年力が入ります。

義兄に頼んでカリフォルニアからオーガニック・ソイワックス(大豆由来のワックス:1991年にマイケル・リチャーズ氏によって開発されたそうです)を10ポンド(5キロ弱)と専用ガラス容器4ダースを送ってもらい、ソイワックス・キャンドルを作ってみました。ソイワックスはだいたい60度くらいで液化するので純粋な状態ではコンテナかガラス容器などを使って制作する必要があります。パラフィンワックスなど融点の高いワックスを混ぜれば、型抜きか棒状のロウソクもできるのですが・・・パラフィンは石油由来の材料ですし、煤煙(黒い煙)が出ます。ソイワックスは純植物性です。エッセンシャルオイルは湯煎したソイワックスに5%程ブレンドすれば十分な香りです。合成香料のような強烈な香りではありませんが、落ち着く優しい香りになります。溶けたワックスはマッサージオイルとして使えます。火傷しないように溶けたワックスを少し皮膚に擦り込むと香油のような良い香りです。1つのブレンドは、ヴィクトリア時代に流行ったラヴェンダーとアンバーグリスからインスピレーションを得て、ラヴェンダーとラブダナムを入れてふんわりとした昔のおしろいの粉のような香りを作ってみました。もう1つはヴァニラ・アブソリュートですが、これは濃すぎて色が均一につかずに今ひとつ。香りは抜群ですが・・・他にゼラニウムとオレンジ、イランイラン・エクストラとクラリーセージなどいくつかトライしてみました。エッセンシャルオイルとソイワックスだけで作ったキャンドルは、本当に優しい香りで室内をよいエネルギーで満たしてくれるという話も聞きました。(それでも二酸化炭素は出ますけど)ワークショップ参加者にお土産として出すことに決め、数日前の夜に20個ほど作った後は、香りでヨレヨレになってしまいました。一度に20個は無謀でした。

ところで瞑想は目を閉じて行なう方法、半眼で行なう方法、目を開けた状態で行なう方法とあり、キャンドル・メディテーションは半眼で行なうのがお勧めです。目でじっと見るのではなく,意識を固定する的にします。キャンドルの炎の中に何か見ようとするのではなく、穏やかに気持ちを集中します。日々の生活で慣れている五感を鎮め、心を鎮め、日常を超えた感覚を高めつつ、しっかりと覚醒している状態を目標とします。
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瞑想はいろいろな形態があり、静かに座る方法の他、太極拳や気功、ヨガ、スーフィー教のダーヴィッシュ・ダンス、合気道、生け花などの動きのある瞑想もあります。息子のマシュー曰く「ロック・クライミングしているときは、ほぼ瞑想状態」だそうです。他のことは何も考えず、ある種の集中力を保つ方法です。私もオーストラリアのドライフラワーのアレンジメントを3年ほど学んでいたことがありますが、常に自然の中にあるようにイメージを持って数時間アレンジメントに集中した後は、スッキリとした状態になるのに気がつきました。

禅僧の惺山のアドバイスは丹田を意識すること。座る前に少し身体を温める運動を教えていただき、皆で無理のない程度(かなり高度な方法です。頭の上に石を乗せたり・・・)に実践して、丹田の位置を身体で確認して座ります。やはり静かに座るためには過剰なエネルギーをはらい落とし、落ち着いた状態が必要と感じます。クリスタル・セラピーを学んだカトリーナ・ラファエル氏も瞑想前にはヨガをすることを勧めており、うまく座れない時は30分ほどヨガをしたものです。せめてサンサルテーション5回やってみてください。違います。

今年も後1日を残すところとなりました。深く考えさせられることも多かった1年ですが、いつも明るい方に向いて進んで行きたいと思います。皆様よい新年をお迎え下さい。
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これはおまけで、今年のキャンドルの思い出です。サンフランシスコに住むナタリーが仕事で東京国際映画祭に来た時、10月生まれどうしで広尾のレストランで6人でお祝いしてもらった時です。このあとの瞬間2人で願い事を決めてキャンドルを吹き消しました。
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by lsajapan | 2011-12-31 00:07 | セミナー

<45> Chypre シプレ

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今日は久しぶりに香料関係のセミナーをしました。シプレを取り上げたのは,他の香調グループはフローラル、グリーン、フルーティー、オゾニックなど比較的理解しやすいのですが、シプレやフゼアはあまり知られていないのでは・・・と言うことからです。この名前は1917年にコティ社のフランソワ・コティがデザインした“シプレ”と言う名の香水から来ました。
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コンセプトは地中海に浮かぶ島、キプロス島(英Cyprus, 仏Chypre)に育つ植物をイメージした香りです。このブレンドはローマ帝国での起源にさかのぼると言われており、シトラス類と苔類、動物性香料のブレンドでした。現在でもこれを基調にしており、シトラスフルーツにジャスミンなどの花の香りや、オークモスやアニマル調のベースノートを加えたものです。フレッシュなシトラスフルーツの香りとウッディなベースノートを取り合わせたコントラストが特徴です。そのコティ社のシプレは1986年に販売が終了していましたが、運良く少し分けてもらうことができ,皆でじっくり香りを嗅いで「なるほど〜こういうの知っています」という感じで雰囲気をつかみました。

現在売られているシプレ調の香水はミツコ(ゲラン)、イディール(ゲラン)、カッシーニ(ユーロイタリア)、ノウイング(エスティローダー)、ミスディオール(ディオール)、CK One(カルヴァンクライン)などたくさんあります。基調となるベルガモット、ラブダナム、オークモス、パチューリなどに様々な花やアニマルノートなどを加えて個性がでます。シプレと言うと,少し年配向けのイメージもありますが、イディールのオーデパルファンなどは、ヒヤシンスやスズラン、ホワイトムスクなどが入りとても若々しく華やかです。

これを天然精油で再現したらどうなるか・・・ということで、アンジェリカシード、ラブダナム、オークモス、ジャスミン、モロッコローズ、ベルガモット、パチューリなどのブレンドを5%でのコロンを制作してみました。驚くほど雰囲気が出て皆で満足してしまいました。2週間から6週間程熟成させてから使用し始めます。1つずつの材料をアルコールに溶かす度に香りを確かめて行きましたが,最初にオークモスを入れて香りを嗅いだら、大好きな“グレイ・フランネル”という男性もののコロンの香りを思い出しました。これはジェフリー・ビーン社の製品で、主要な香料はフローラル以外のシプレの材料でブレンドされています。

オークモスは昔、ラルフ・ローレン社のポプリを制作していた時に、雑巾の切れ端が入っているので驚いて拾い上げようとしたら「それはオークモスって言うのよ」と一緒にブレンドをしていた方に教えてもらいました。本当にそう見えます。実は古代エジプトではボディパウダーにされていたそうです。パウダリーな落ち着く良い香りです。でもIFRAでは皮膚感作の注意が出ており、極少量での使用にとどめる必要があります
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ラブダナムはロックローズとも言われ,地中海沿岸で育つハンニチバナ科の植物です。これも古代エジプトから使用されており、ファラオの付けひげはラブダナムの枝葉を食べる山羊のひげでできており(すでにラブダナムの樹脂が付着している)これをさらにラブダナムの樹脂であごに付けたそうです。ファラオの手に持つ杖は1つがラブダナムを採取する器具“ラダネステリオン”で、もう1つは山羊の放牧をする時に使うカギ型の杖です。
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カイロ考古学博物館で去年革命の起こる前にお会いしました・・・・ツタンカーメンの黄金のマスク・・・素晴らしかったです
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ラブダナム、ラダナム、ロックローズ、シスタス、シストローズなど様々な名前があります。きれいな花ですね。花にはほとんど香りがありません

キプロス島、クレタ島など行ってみたくなりました。現在のギリシャなどの経済問題や、すぐ下にあるエジプトの紛争など気にかかり、いくらキプロス島は独立共和国と知っていても、しばらく夢見る場所にしておこうかと思っています・・・近くにヒポクラテスの出身地であるコス島もありますね。いろいろとリサーチしてみたい土地です。
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by lsajapan | 2011-12-04 01:15 | セミナー

<43> セドナラインのワークショップ

昨日はセドナラインの紹介をするセミナーをしました。たくさんの熱心な卒業生をはじめとした参加者に、様々なアリゾナの植物とネイティブアメリカンの関係をプロジェクターを使って紹介し、セドナラインで紹介している6つの植物とエッセンシャルオイルの勉強をしました。その後にワンシードジュニパーで瞑想したり、ネイティブアメリカンのグループでの内省法を試してみたりと、有意義な一日を過ごしました。蒸留したクレアからも"October 10th is Max's and my 12th wedding an-niversary! How wonderful that it is the day that you are introducing our oils in Jap-an. I hope you have a great day!"(10月10日はマックスと私の12回目の結婚記念日です!この特別な日に日本で私たちのオイルが紹介されるなんて、素晴らしいです!素敵な日になることを願ってます!)というメッセージが来ました。

それぞれのオイルの原料植物について私なりにもリサーチしたり、セドナの地域を中心としたネイティブアメリカンのことも同時に調べてみました。1900年代にネイティブアメリカンの儀式やダンスを始めとしたスピリチュアル・プラクティスがアメリカ合衆国より違法とされ、1978年まで自由に公には実践できなかったそうです。そのうちに忘れられてしまったり、実践できる人々が亡くなってしまったりと、失われたものは多大だそうです。10年以上前にアリゾナ州の州都フェニックスにあるHerd Museumというネイティブアメリカンのアートを中心とした美術館に行き感じたことは、美しくスピリチュアルな伝統芸能や素晴らしい才能だけでなく、彼らの長年の抑圧され差別され、魂のつながりのある土地から引き離された憤りと苦しみでした。

そんな歴史を前に針葉樹を始めとする植物たちは静かに地球をサポートし続け、人間にも動物たちにも食物や医薬、光合成による酸素や山火事による二酸化炭素、そしてスピリチュアルなメッセージを提供し続けてくれているんですね。
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  Vortexでエネルギーの動きと共にねじれるユタ・ジュニパー

セドナ在住のクレアは2005年からご主人と共に蒸留を始め、植物にダメージを与えることなく自然の植物を収穫して蒸留しています。森林火災を防ぐために森林保護機関が育ちすぎた針葉樹を刈り込むときに声をかけてもらったり、竜巻などで折れた枝がたくさん出たものを拾いに行ったり、材木業をしている友人が針葉樹の枝葉やおがくずを譲ってくれたり、許可を取って下の方の枝を少しずつカットしたものなどを蒸留しています。ホワイトセージは野生のものや、栽培しているものを使っています。
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 Salvia apiana ホワイトセージ
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 ワームウッドを収穫
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 マックスがホワイトファーを冬至の日に収穫
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 クレアが蒸留しているところ

マックスは建築家、クレアはアーティストで本業がありながら、蒸留をしているので、商業的に成功しないものでもかまわず、本人たちが興味深いと感じる植物を中心に蒸留しています。少し前のこのブログにセドナラインの紹介をしていますので、興味がありましたら是非ご覧下さい。

セドナからのオイルはどうやらエッセンシャルオイルというよりも、エネルギーをリキッド状にしたもののように感じます。(すべてのエッセンシャルオイルはそうなのですが)主成分を比較するとユーカリプタス・スミッシィーや通常のパインと似ているのですが、それぞれが独自の個性と香りを持ち、グループで瞑想してみるかなり共通したメッセージを送って来ます。

私はいつもエッセンシャルオイルは種や産地、環境だけでなく育てた人々や蒸留した人々のエネルギーも反映していると感じます。セドナラインは雄大な美しい自然と彼らの穏やかな幸せなエネルギーが確かに反映されています。
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by lsajapan | 2011-10-11 10:16 | セミナー