<110> 新年を迎えて

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もう半月が過ぎてしまいましたが、クリスマスからお正月にかけてシュナウベルト博士の新しい通信教育コースのテキストの翻訳を続けています。素晴らしい内容で、初夏までには出版になる「プラント・ラングエージ」に関連したことから、さらに深い知識が豊富にあります。産地を回らなくては知り得ないことや、なかなか教えてもらえないことなどが詳細に書かれています。中には私自身27年間教えながら学んできても答を得られなかったことが、さりげなく書かれていて驚きます。

過去10年間の関わりの中、シュナウベルト博士はたくさんのことを教えて下さいました。この通信教育コースと「プラント・ラングエージ」の本の中にはその知識と特別な経験が詰まっています。コンピューターと原稿に向かって1日の多くの時間を過ごしつつも、翻訳しながら過去の産地への旅行やシュナウベルト博士のセミナー、個人的な会話ややり取りが頭の中で再現されて世界中を旅している感じです。今までのアロマテラピーの知識を高めて、最新版にアップデート、アップグレードしたい方にお勧めです。以下のウェブサイトはコースの案内ですので、興味がございましたら一読してください。産地の情報から近代のアロマテラピーの歴史、なぜこのような状況になっているか、精油の見極め方など、アロマテラピーを学んでゆくエキサイティングな旅をシュナウベルト博士が案内してくれます。今年もどうぞよろしくお願いします!
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カート・シュナウベルト博士のプラント・ラングエージ・アロマテラピー通信コース
http://www.lsajapan.com/correspondence/plant-language/

長らくお待たせしたシュナウベルト博士の「プラント・ラングエージ」がフレグランスジャーナル社より2018年春~初夏に出版予定です。これに先立ちまして、シュナウベルト博士の強い要望により最新情報を満載したフランス式アロマテラピーの通信コースを2018年4月より開始予定です。

今までのアロマテラピーのアプローチの問題となっていた禁忌と安全性の見解の違いなどを鋭く分析し、新しいアプローチを紹介しています。さらにアメリカとドイツで絶大な人気を持つシュナウベルト博士の書き下ろしの最新コースを少しでも早く勉強したいという方に、2018年1月20日よりアメリカよりも早く皆様にお届けする企画をしました。

精油の学習は化学だけでなく生物学、生育地の歴史や文化的背景を学ぶことにより、より深く理解することができます。このコースではフランス式アロマテラピーでの精油の解説をすると共に、偽和のない精油を見分ける方法を教えます。アップグレードした高度で洗練された最新のアロマテラピーの知識を学べます。
精油の50種のサンプルセットはコース料金に含まれます。コースの中では番号と学名で示した精油を指示どおりに試して、実際に香りを比較したり使用感を経験したりして知識と実践を積みます。今までは本で読んでみたものの、実践となると精油の質が不明確になりやすい一般的なアロマテラピーの学習の欠点を改善しました。

コース執筆者
ピエール・フランコム:世界中で最も進んだメディカル・アロマテラピーの研究をしている。当コースでは精油の電子顕微鏡での精油の殺菌作用のデモンストレーションとクラミジアに対するThymus vulgaris CT thujanolの効果の項に貢献していただきました。
ダニエル・ペノエル博士:クリニカル・アロマテラピーのパイオニアの1人。ピエール・フランコム氏と共に数々の感染症や他の症状に対して精油を使用したプロトコル(手順とレシピ)を確立。当コースでは第4章を中心に紹介。
カート・シュナウベルト博士:ドイツでベストセラーに選ばれたこともある「アドバンスト・アロマテラピー」の著者。ミュンヘン工科大学の化学博士号を持つ。1985年カリフォルニアでパシフィック・インスティテュート・オブ・アロマテラピー(PIA)を開設。
モニカ・ハーズ:PIAのマネージング・ディレクター/アロマテラピスト。フランス式アロマテラピーを統合し、慢性症状や現代病に対するプロトコルを紹介。30年以上の経験から第5章で紹介しているレシピの効果は安全性、効果とも明確となっています。

以下はウェブサイトでご覧下さい。
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# by lsajapan | 2018-01-16 12:59 | 近況報告

<109> 1年を振り返って

あっという間に1年が終わろうとしています。本当に早いですね。大きな出来事としては、4月にオマーンに行き、ついにフランキンセンスの樹を観察して樹脂のグレードや使用法などリサーチすることができ、長年の夢が叶いました。この度については以前のブログに書きました。
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マスカットのアル・ブスタン・パレス・ア・リッツカールトンにて
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フランキンセンスの花
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スルタン・カブース・グランドモスクにて
(髪の毛〜手首〜足首まで女性の魅力的な部分は全て隠す!)
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印象的なルブ・アル・ハリ砂漠・・・忘れられない時間です

9月にはベイエリアで休暇を過ごしましたが、その後に森林火災が起きて民家なども焼けて本当に心配の毎日でした。兄の家の数キロ先まで火災が接近して、屋根の枯れ葉を全部どけて、もらい火を防ぐのと同時に重要な物を車に積んでいつでも逃げることができるように用意してたそうです。現在はロスアンジェルスの方で同じような森林火災が民家に飛び火しており、まだ45%しか鎮火できていないようです。焼け跡の写真は高熱で焼けたという事がはっきりわかる程何も残っていない状態です。インターネットでの現地の動画やインタビューなど痛々しい限り。ある女性はいよいよ火の手が迫った時、ご主人が"Everything can replace, let's get out here."と言ったそうです。究極のことを考えれば、大事な古い写真や思い出の品以外はすべて買い替えれば良いわけで、命に代わる物はないですよね。それも一旦火がつくと、あっという間に囲まれるような状況だったそうです。
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火事の起こる前のサンタローザの風景
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全く同じところではありませんが、火事の後のサンタローザの様子

友人はサンタローザエリアで飼い主とはぐれてしまったペットたちの保護と管理と飼い主を捜して返してあげるボランティアをしています。足に包帯を巻いた猫や犬たちが大切にケアを受けている写真をたくさん見せてもらいました。本当に火が回るのが早く、ペットだけではなく1頭2800万円もするサラブレッドたちが逃げ切れずに25頭も焼け死んだそうです。馬主や調教師たちが懸命に助けようとしたそうですが、自由に逃げるように放しても馬たちが怖がって火のついている馬小屋に戻ってしまったり、パニックになってぐるぐると円を描いて走ったりしたそうです。
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10月中旬には京アロマカンファレンスのスピーカーとして招かれて京都に行き「アロマテラピーの新しいアプローチ」について講演をして来ました。様々な方々が日本の香りの文化をになっていると言う事を知り、頼もしく感じました。この時は大徳寺の中に宿泊させていただき、素晴らしい3日間を過ごしました。結婚30周年の良い記念になりました。
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シュナウベルト博士の「プラント・ラングエージ」関連の翻訳や調べものがたくさんあって、今年の後半はIFAコースの他は占星術とサトルアロマテラピーのクラスくらいしか教えることができませんでした。時間がかかってしまいましたが、来年の春から初夏にかけてフレグランスジャーナル社から本が出版されます。本当に素晴らしい内容です。
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シュナウベルト博士の撮ったヘリクリサム精油
蒸留中でハイドロソルが混入した状態

それと連動してシュナウベルト博士のアロマテラピー通信コースを始めます。現在翻訳中ですが、早期スタートコースも募集中です。精油とのセットでコースの進む中で50種の精油を使用しながら進めて行くユニークなコースです。これで勉強すると本物の精油と一般的な精油の違いがよくわかるようになります。ワインやコーヒーなどと同じで良いものを知ると、普及型のレベルの製品は受付けなくなってしまいます。悪いグレードの精油を使用しても出て来ない結果が、良い精油を使用するとはっきり出ます。具体的にはシュナウベルト博士の書籍やコースで詳しく説明しています。
http://www.lsajapan.com/correspondence/plant-language/

今年もロタンシエルのクリスマス・セールをしていますので、ショップサイトを見て下さいね! 
http://lsajapan.shop-pro.jp
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グリーンコーヒーエクストラクトは現在アメリカで注目株の精油です。それとブラックパインやブラックスプルースなど、ストレスや心身症のために素晴らしい効果がフランス式アロマテラピーではよく知られている針葉樹精油を産地から直接仕入れています。ラヴェンダー・メイレット(真正ラヴェンダー)は今年のものは特に格別です。素晴らしい香りと効能で是非お試し下さい。

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# by lsajapan | 2017-12-19 21:40 | ロタンシエル

<108> 蒸留の歴史

フレグランスジャーナル社のアロマトピアに蒸留の記事を書きました。かなりリサーチして、なかなか手に入らない文献も参考にしてまとめたので、良い記事に仕上がったと思います。全文ではありませんが、良いところを抜粋しました。参考にしてくださいね!
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イブン・スィーナの”Cannon de Medicine"より


蒸留の歴史

はじめに

蒸留は古代からの技術であり、純粋な物質を取り出す方法として実践されてきました。精油を抽出するだけでなく、アルコール飲料にも密接に関わり合いがある上に、錬金術から始まる化学の発達にも重要な役割をし、常に文化的背景や歴史が深く関わりました。

蒸留の初期の目的として以下のものがあげられます:

(1) 海水から真水をとる(船員などが飲料水を得るため)

(2) 穀類やフルーツからアルコールを蒸留する(アンブロージア、オー・ド・ヴィーなど)

(3) 固形物を乾燥した状態で蒸留する(松やに、金属など)

(4) 物質から第五元素を取り出す(不老不死の薬、エリクシール、精油など)


蒸留器について

基本的には液体を熱により気化し、その蒸気を集め冷やし凝縮させる器具ですが、様々な名前が付けられました。ククルビット(cucurbit)はフラスコに当たり、原料を入れる耐熱容器で、アランビック(alembic)は蒸気が集まる部分を指します。レトルト(retort)はククルビットとアランビックが一体になったものを指すようです。アパラタス(apparatus)とは、現在の化学実験器具の原型で特定なものを指すのではなく、実験器具全般のことを意味します。これらは古代から存在しましたが、中世の錬金術で盛んに使用され改良が加えられていきました。

中世の錬金術では"賢者の石"を抽出し、これにより尽きることのない生命力と財力に恵まれると考えました。賢者の石を創造する、または取り出す工程は"大いなる作業"と呼ばれ、燃焼(乾いた道)と蒸留(湿った道)という2種類の方法がありました。湿った道の方法は、フラスコに材料を入れて密閉した後にアタノール(athanor)というかまどで数十日間加熱しました。蒸留に際して大切なのが火加減と水の量、そして冷却水ですが、昔は十分に冷やすことが出来なかったため、冷却器を使用する現代と比較すると能率が悪かったようです。


先史時代

蒸留の歴史は紀元前にさかのぼり、最古の蒸留器はパキスタンのタキシラ博物館にある約5000年前のインダス文明のテラコッタ製のものだと言われています。これは沈香木や白檀、ベティバー、パンダナス属の花などから芳香蒸留水を抽出したと考えられています。

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アフリカやインドでは瓢箪と竹でできた蒸留器が昔からあります。インドは特に地方によって様々な形態の蒸留器が見られます。中でもマイソール地方(南インド)のものは最も良質で、蒸留技師は特定のカーストに限られていました。ククルビットは土の中に埋められ、別の穴を横に開けて加熱し、中には様々な発酵した植物原料(米、モラセスなど)の液体を入れて密閉し、上部の器には冷たい水を注ぎ続け、脇に伸びた管から凝縮した液体が出て来る仕組みです。素材は金属か土器でした。
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古代

古代ギリシャでは紀元前4世紀にアリストテレスが"気象論"に水が空気に触れていると次第に量が減り、最後には消失すると説明しています。太陽は水を目に見えない気体にすることを早め、温度が下がると空気から湿気が戻って来て目に見えるようになるため、海からのぼる蒸気は雲や雨、霧、露などの根源だと記述しています。また、蒸留のことを"ワインの蒸発気体に関するプロセスである"とも書いており、すでに蒸留酒の存在が伺われます。"沸騰させる”という言葉は古代ギリシャでは蒸留を表す言葉であり、その時代の自然科学者たちは海水を沸騰させて真水を採取する方法として蒸留を提案しました。


1世紀の博物学者/政治家プリニウスは"博物誌”において、各国のワインを始めとした飲み物について詳細に記述しており、発酵酒から造り出した"水"が酩酊させることに言及しています。プリニウスはスペインの総督をしていたので、貿易で有名なフェニキア人の前の植民地であったスペインにはすでに蒸留酒があり、それを実際に見たのだと思われます。同じ時代に医師/植物学者ディオスコリデスは"蒸留とは辰砂(しんしゃ)から水銀を抽出する方法である"と描写しています。


その後、アフロディシアス(現在のトルコ)の哲学者アレクサンドロスが3世紀ごろに研究をし、蒸留水に関しては知られるようになりました。3〜4世紀のアレクサンドリアの錬金術師ゾーシモスは"神聖なる水について"や"器具と炉に関する論文"などの著書があり、その中には水銀や蒸留器の記述があります。このように錬金術師たちにより研究は続けられ、アレクサンドリア学派の学者たちの中にはヒパティア(液体比重計を考案)やエジプトのマリア(湯煎を考案)などの女性も存在しました。この研究者の中にはキリスト教に改宗することを拒絶したために、全ての著書を焼き払われるというような迫害も受けました。その後、アレクサンドリアはイスラム支配となり、蒸留の技術やアレクサンドリア図書館の知識はアラブ人たちの手に渡ります。


中世

8世紀の自然哲学者/錬金術師ジャービル・イブン・ハイヤーンは貴金属を溶かすアクア・レジーナ(塩酸と硝酸の混合物)を考案したことで有名ですが、アランビックと呼ばれる蒸留装置を考案したとも考えられています。


著書である"黒き地の書(Kitabal-Kimya)"には硫黄・水銀説が説かれ、この本の“al-Kimyaは"アルケミー(錬金術)"または"ケミストリー(化学)"の語源となりました。

9世紀にはアラビアの哲学者/錬金術師アル・キンディがアルコールを初めて蒸留したと言われています。また、医師/哲学者アル・ラジィはイブン・ハイヤーンの生徒であり、著書"秘密の中の秘密の本(Kitab sirr al-Asrar)"にはローズウォーターについて記述していますが、自分1人で見つけ出したのではなく、世代としての成果だと書かれています。イブン・スィーナの本にも蒸留器の説明が見られます。抽出したものは"スピリット"または"魂(nafs)"と呼び、残渣を"物体(Body)"と呼びました。アラビアの化学が発達は、硫黄・水銀説の影響により、蒸留が最良最速で純粋な物質が得られると考えられ、様々な実験が試みられたことが背景となっています。


古代ギリシャ/ローマでの発明をイスラム支配により、それまでの各国の蒸留の知識と実践を無視して、蒸留はアラビア人が初めて発明したと書いた本は真実を語っていないという主張をする文献も何冊か見られます。一般的には"イブン・ハイヤーンが蒸留を発明したというのは真実でない"と書かれています。一方、アロマテラピーのテキストでも頻繁に"蒸留法を考案したのはイブン・スィーナ"との記述がありますが、正しくは"蒸留法の詳細を本に記述した1人がイブン・スィーナ"ということでしょう。最初に発明したのではないことは確かです。

10世紀のビザンティン(東ローマ帝国)の書物には"ロドスタグマ"という精油について記述がありますが、これはローズの葉を蒸留したものです。この頃はすでにアラブ世界ではローズの花精油も蒸留していました。アラビア人やムーア人がスペインに侵入するのと共に、蒸留技術や科学がヨーロッパに伝わりました。12世紀にはコルドバの医師アルブカシスがローズウォーターやワインの蒸留法について、器具を含め詳細に書き残しています。蒸留の技術はスペインからフランスに伝えられ、裕福な家では家庭内での蒸留を行なうようになります。蒸留した"スピリッツ(精)"は薬用として使用されました。

同時期のイタリアでは医師でボローニャ大学教授のタデオ・アルデロッティが分留を考案します。これは原料から蒸留の過程により必要な成分だけを取り出す方法です。14世紀には修道院で蒸留酒の製造が許可され、"アクア・ヴィタエ(生命の水)"と呼ばれます。この頃の修道院は病院の役割もしており、ハーブガーデンでは薬草が栽培され、特別な治癒作用のある蒸留酒の処方に使用し、現在のベネディクティーヌやシャトルーズとして残っています。

フランスではアクア・ヴィタエの商業的な生産も1313年には始まります。イタリアではアクア・ヴィタエを一般向けに1378年に販売を始めています。法的な書類ではイギリスにおいて最初にアクア・ヴィタエをモルトから蒸留したのは1494年となっていますが、実際の蒸留はもっと昔から行なわれていました。"ウィスキー"も語源をたどるとケルト語の“usique-beathaという言葉から来ており、これも同じく"生命の水"という意味です。

15世紀にはドイツの外科医/植物学者/錬金術師ヒエロニムス・ブルンスウィグは蒸留の技術をLiber de Arte Distillandi de Simplicibus(簡単な蒸留技術についての本)と言う題名の本にまとめました。

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この本の特徴は最も初期の印刷本であったということと、植物性と動物性の物質からの蒸留技術や濾過、再留についても書かれている点です。この時代、フランスのプロヴァンス地方では精油の抽出が始まっており、貴族が買い求めて贈り物にしました。

イタリアの学者ジョヴァンニ・デラ・ポルタは1535年頃には凹面鏡を使って、太陽光線を集約させて効率よく太陽蒸留を行ないました。抽出物の純度を高めるために5回蒸留することを勧め、この方法で蒸留した特別なワインから抽出したアルコール飲料は薬としての価値があり、"無限の病に効果がある"と書いています。

フィレンツェのメディチ家がグラースに目を付け、油脂産業と皮革業を発展させて行きます。その後に豊富なオリーブオイルと動物性油脂を使った石鹸工場と化粧品工場がつくられました。それらの製品と革製品に香り付けするために香水産業が発達しました。添加する精油は地元の花やハーブに留まらず、周辺の丘陵地帯やプロヴァンス地方にも及び、ラベンダーを始めとした精油の蒸留が盛んに行なわれるようになります。

スペイン人たちは南アメリカに渡り植民地政策を拡げる際に、ペルー人たちが蒸留器を使っているのを観察し、過去のフェニキア人からの伝播と理解します。さらには日本や他の国々も蒸留器を使用していることを記録しています。これも各民族が蒸留をしていたのではなく、交易と共に蒸留技術が世界に伝わったということです。

17世紀にはアルコールは英語圏で"ブランドワイン"または"ブランディーワイン"と呼ばれ、これが現在のブランディーになります。ブランド(brand)の語源は燃えることや焦がしたことを指し、蒸留に使う火を表しています。日本でも日本酒を蒸留したものを"焼酎"と言いますが、これも"焼く"という字が入っています。フランスでは蒸留酒は"オー・ド・ヴィー(生命の水)"と呼ばれています。

1651年にジョン・フレンチの書いた"蒸留の技術"は英語圏で最初の蒸留についての本でした。"蒸留は四元素の粘液質からスピリチュアルでエッセンシャルなものを抽出する技術である"と書かれており、数々のレシピは植物の蒸留だけでなく、浸出油、チンキ剤、アルコ−ル濃度を高くするための再留などについても記述があります。

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ボイルの法則で有名な物理学者ロバート・ボイルは、錬金術師でもありましたがアルコールに含まれるスピリット(精霊)の存在は否定し、より実質的なアルコールの精留や木から精油を採る方法について記述し、液体比重計の改良品を発明しました。19世紀まではアルコールは粗野に蒸留され、35%のアルコール分と質の悪いフレーバーしかとれず、60%のアルコールにするには再留が必要でした。1817年にはドイツのビール醸造所を持つヨハネス・ピストリウスが近代的な蒸留器をデザインし、85%のアルコールを1回の蒸留で抽出できるようになり、現在では96.8%を1回で抽出できるようになりました。芳香植物の精油や生薬の成分抽出では常に改良が行われ、素材によって経験的な知識による適切な蒸留法を開発して行きます。ここに科学技術の発展が大きく寄与しています。


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# by lsajapan | 2017-11-02 23:15 | インスピレーション

<107> サンタローザとナパバレー

またまた今年もサンフランシスコにやってきました。今回9月にしたのは他でもない九星気学の最大吉方が東京から見て年、月、日とゾロ目で揃ったからです。花菱先生にもお墨付きをいただき、祐気取りに来たようなものです。土地の産物をよく食べて飲んで、よいエネルギーを蓄えて皆様に還元できますように110.png 

土地の産物と言えば、Whole Foodsで見かけたサンタローザの野菜を紹介します。まずはカラフルなポテト類。大きいのは手の平一杯(指先までという意味)の大きさ、マッシュポテトに良さそう。小さい可愛いものは茹でてから、まな板の上に置いてから軽く手のひらでムギュッとつぶしてからオリーブオイルでフライパンで焼き色を付けてマッシュルームやチーズを加えてサイドディッシュにすると美味しいそうです。
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次はオーガニック・レモン・キューカンバー157.png 帰国前に必ず買って来て試食しなくっちゃ。
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カルボ・ネーロ、またはアリゲーター・ケールなどと呼ばれるダークな色をした細長いキャベツ。これを5mmの太さに切ってパルメザンチーズとシーザーズサラダドレッシングとあえて食べるとケール・シーザーになり、健康で美味しい一皿に。時々東京でも見かけます。お勧めです。
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こんなにいろいろな野菜が延々と並びます。コールラビ、レモングラスの茎、アーティチョーク、ルバーブ、茎付きのブラッセルスプラウツ(芽キャベツ)、セルリアック、パースニップなど。割となじみのない野菜が多かったりしますが、美味しいです。ちなみに白菜はこのあたりではナパ・キャベージと呼ばれています。
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今回の旅行は近い将来の移住・・・と言っても半々くらいにしようと思っているのですが・・・の拠点探しも兼ねています。ちょっと面白いので紹介しますね。いろいろと不動産を義兄の友人の不動産屋さんに連れて行ってもらい、何件か例として見て回りました。以下の写真の物件は今回はいかなかったのですが、こんな感じです。ハリウッドの俳優さんやワイナリーのオーナーが住むような御殿のような物件もありますが、普通のお家もあります。でも普通のお家で150〜300平米、バスルームは2〜3個ついているので、やっぱり生活のゆとりが感じられます。それでも2箇所一度にシャワーすると水圧が下がるとか騒いでいますが。まず最初のお家。これは4億円也。土地も24エーカー付き。1エーカーは4047平米です。想像できます?これは宝くじが当たったら買いましょう。
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これはもうちょっと現実の範囲に近づきますが、土地は2.5エーカーです。
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インテリアはちゃんとリノベーション済み。現在7〜8千万くらいですが、4年前は5千万円台。もちろんリノベーション前です。でもそっちの方がよかったな〜値上がりも激しいです。お庭が小さければ素敵なお家が5千万円台で買えますよ!
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これも同じくらいの価格帯ですが、土地は0.5エーカーです。でも同じくらいの土地と家を見に行ったら、シリアスにパーマカルチャーやバイオダイナミックスを実践するのに十分な広さというのがよくわかりました。義兄は2エーカー土地を持っていて、ほんの一部にお花やラズベリー、フェンネル、マートル、セージ、ラヴェンダーなどを植えていて、現在インスピレーションを待っているとのこと。彼は現在Men's Garden Clubの副会長をしているそうです。バイオダイナミックスの話をしたら「今、流行っているみたいだね〜」と興味津々。案外、数年後には皆で植物の世話を一生懸命しているのではないかしら?

サンタローザの隣にはセバストポールと言う有名なアーティストやヒッピー的な考えを持つ人々の住む町があり、そちらの方ではいろいろな面白いお店があったり、オーガニックガーデンもいくつもあります。ロングヘアーの若い男の子たちが一生懸命野菜の世話をしていたり、手描きのカラフルな看板があったりと何とも可愛い風景。

これはWild Flourというパン屋さん。本来はWild Flower(野の花)のはずですが、小麦粉と引っ掛けてこの店名にしたんですね。かわいい。若者たちがすごく活き活きと楽しそうに働いている。雰囲気からして皆で出資して利益を従業員で均等に分け合う共同経営方式だと思います。内装やドアは手作りです。奥に写っているパン釜は薪を使っていて、そこで焼いたパンはそれはそれは美味しくって、たくさん人が来ていて、外で座って食べれるところがあったりします。各々のブルーのセラミックのボウルの前にはパンの名前と共に「セルフサービスではありません」(勝手にとっちゃダメ)と書いてある!
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カリフォルニアワインで有名なナパにあるブルーノートにも行きました。主人の友人たちが出演しています。長年のジャズ〜フュージョン〜ラテンミュージックのミュジシャンたちで、タワーオブパワーと言うグループに属している人達もいます。日本にも時々来て、ブルーノート、コットンクラブ、インディゴブルーで時々演奏しています。アイコンタクトでタイミングをバッチリ決めて、リーダーが「次の曲は〜」と紹介したら、全員がササッと譜面を揃え直すところを見ると、割と順番などはランダムなんだなと感心。観客とミュージシャンの言葉の掛け合いや拍手のタイミングが絶妙。ナパは世界的にも有名なワインの産地ですが、のんびりしていて前日でもチケットが買えるのでビックリ。ベテランのミュージュシャンのライブを聞きながら土地のワインを飲むなんて、贅沢。義兄とパートナーのリーズ、主人と私、4人でブースをとって、CDまでいただいてしまいました162.png次の日はモントレー・ジャス・フェスティバルで演奏するそうです。
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インテリアも全部ブルー
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海も近くて森もあり、ローリングヒル(緩やかな起伏のある丘)、ビンヤード(葡萄畑)、恵まれた天候、自由な気運と本当に愛する土地です。今更ながらなのですが、東京が1200万人の人口なのに比べてサンフランシスコは80万人。なんと15分の1。信じられない。どおりでみんなリラックスしているわけですね。砂浜も夏休みが終わっていることもあり、見渡す限り10人くらいしかいない。犬が走り回ってたり、ジョギングしている人がいたり、孫とおじいちゃまが凧揚げしていたり。平和です。
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ところでスクールとしてはFacebookをしてから長いのですが、実はオマーン旅行以来、個人でも始めました。よろしければフレンドリクエストして下さいね!Ayako Bergで探して下さい。他に誰もこの名前はいないはずです。アメリカではAyakoの発音もスベルもわからないようで、皆苦しそうです。
「エイイエーコ」「ミヤコ」「アヨコ」何でもあります。でもずっとその調子なので慣れっこになっており、すぐにできたらビックリするくらいです。





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# by lsajapan | 2017-09-18 16:24 | 海外にて

<106> 媚薬香油はいかが?

1年前に媚薬に関するブログを書いたところ、毎日100人以上の方がアクセスして下さいました。きっと皆さんは媚薬の力に興味があるのだろうなと思っていました。今回は科学の力と植物の力と一緒に使って見ようと言う企画です。興味のある方はLSA Japanにメールでご注文下さい。最後に詳しいことは載せておきますね。
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オランダの香料業者より取り寄せたヒトフェロモンを加えて媚薬香油を作ってみましたフェロモンは様々な種類があり、親密な雰囲気や信頼感を与えたり、行動力や決断力を高めたりします。安定性が高く酸化しにくいオリーブスクワランやホホバオイルをベースにして手に入りにくい秘蔵の天然精油やオマーンから持ち帰ったフランキンセンスからの浸出油など希少な材料でフォーミュレーションしました(保存期間は1年間です)

そしてご自分でフェロモン香水を作ってみたい方に5種類のコロンベースを用意しました!
そのままお好きな精油を3〜5%ブレンド(5mlのベースに5滴)してから、精製水を5%加えてから使用して下さい

<1〜4>10ml ¥3,240(ロールオン容器) 30ml ¥5,400(ポンプタイプ容器)5%稀釈
<5〜8>50ml フェロモン香水ベース ¥5,400(アルコール98%ベース溶液、70mcg配合)
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<1> Arabian Love Potion アラビアン・ラブポーション(香油)
アラブの人々が男女問わず愛用している沈香を主体としたブレンドです。沈香はベトナムに生育する香道などに使う貴重な香木です。アーシーでエキゾティックな深みのある香りです。さらにサンダルウッドとアルファアンドロステノール(8番参照)をブレンドして幸福感を与えてくれる香りにしました

<2> Cleopatra クレオパトラ(香油)
最上級のフランキンセンスオイルとモロッカンローズアブソリュートを贅沢にブレンドしてスパイス類を少量加えた、エジプト最後の女王クレオパトラが使っていた香油を再現してみました。永遠の美女が香りで演出したエキゾティックな雰囲気が非日常的な遠く離れた世界へ連れて行ってくれます。エストラテトラエノール(7番参照)を配合

<3> Amber Arabesque  アンバーアラベスク(香油)
アンバー(アンバーグリス)はマッコウクジラの腸内結石から採れる伝統的な香料です。現在では動物保護の面からと希少性のため合成香料が使われますが、このブレンドはラブダナムとベンゾインを使って再現しました。ヴァニラ、シナモンなど熱帯の国々で育つ甘いスパイスやアンバーは古代より官能的な香りと見なされ媚薬に入れられて来ました。コプリンズ(5番参照)を配合

<4> Jasmine Divine ジャスミンディバイン(香油)
日が沈むのと同時に花開く“小さな月光”という名のジャスミン。古来よりセンシュアルでエキゾティックな香りが愛されて来ました。この香油はインド産ジャスミンサンバックとヒマラヤンシダー、ナツメグなどをブレンドし緊張を鎮め深くリラックスする効果があります。サンダルウッドはゲラン社も使用しているオーストラリア産のSantalum album精油を使用し、アルファアンドロステノール(8番参照)を配合しました

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以下のフェロモンとホルモンは安全で毒性のない香料会社の製品です。ほとんど香りはないので、精油を5%ほど加えてオリジナルのフェロモン香水を作って下さい。そして、ブレンドをした後に5mlほど精製水を加えて下さい。香りが柔らかくまとまります。あえて無香にしたいという方もいると思います。精油を入れない方も5mlほど精製水を加えてから使用して下さい。大脳辺縁系に影響を与え、魅力的にし、積極的に人と関わることができる自信がわきます

<5> Copulins コプリンズ(フェロモン)
女性だけが産生するフェロモンで、女性の魅力を高め男性の思考過程と振る舞いに影響を与えると考えられています。コプリンを感知した男性はテストステロンのレベルが上がり、一緒にいる女性をより魅力的に感じると結論づけています。(Astrid Jutte 1996)

<6> Oxytocin オキシトシン(ホルモン)
こちらはフェロモンではなくホルモンですが、感情移入に欠かせないものです。以前アスペルガー症候群と呼ばれた自分の世界に集中してまわりの人々の気持ちを考えないタイプの症状をオキシトシンで治療すると、感情移入が出来るようになることがわかっています。ルームスプレーとして部屋で使用すると、そこにいる人々の間で変化が起こるはずです。人を優しく穏やかにし、思慮深くします

<7> Estratetraenol エストラテトラエノール(フェロモン)
鋤鼻器官を刺激して、男性の気分を刺激し高揚させます。女性の魅力を劇的に高める、ウルトラ・フェミニン・ファクターと考えられています。皮膚にスプレーして漂わせます

<8> Alpha-Androstenol アルファアンドロステノール(フェロモン)
男女共によりフレンドリーな振る舞いをサポートます。楽しい会話が進み、恥ずかしがりやの方を助けます。ロマンティックな気分にし、若さと健康を演出し、魅力的に見せます。皮膚にスプレーしてもルームスプレーにしても効果的です

<アドバイス>
以上が世界の研究者の論文をもとにした効果ですが、反応はその人の体質や感受性によって多少変わります。もし眠気や高揚感を強く感じすぎる、動悸がするなどの場合は倍に稀釈して下さい。香油はホホバオイルかマカダミアナッツオイル、ライトココナッツオイル(中鎖脂肪酸のみを抽出したもの、常温で液体)、オリーブスクワランオイルが変化しにくいので適切です。5〜8の製品は植物性アルコールで稀釈して下さい。アマゾンで買える「植物発酵エタノール」または「スピリタス」で倍に稀釈して下さい。

<ご購入方法>
*ご注文はe-mailでcontact@lsajapan.com宛にお申込み下さい。事務局より受注のご案内を送信します
*代金引換で学校に来て買う方法、振込み、着払い、ヤマトのカード決済など様々なお支払い方法ができます
*ご注文後1週間お振込のない場合は(振込希望の場合)キャンセルと見なし、次のお客様を優先します
*学校での代金引き換えのお取り置きは1ヶ月以内に限らせていただきます
*その他、ウェブサイトの“ご注文に関する注意書き”を参考にして下さい
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素敵な夏をお過ごし下さい!
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# by lsajapan | 2017-08-05 13:18 | ロタンシエル