<82> アロマテラピー・カンファレンス in San Francisco 2015

2ヶ月もブログを書けないでいましたが、とっても活気に満ちた2ヶ月でした。まずはPEOT1期生はめでたくIFA認定試験に全員合格で一安心。初めてのことはいつも緊張します・・・生徒の皆さんもLSAを信じてひたすら頑張って勉強に励んでくれました。ビデオ審査やプロダクツ作成についても,皆とても熱心に下調べや試作されていたので、試験官のジョシーさんも感心していました。生徒の試作品のアンチエイジングクリームをチェックしつつ「私、これ必要だわ!」と言ってサンプルを意気揚々として持ち帰って行ったそうです。(各自の提出した5つのサンプルより試験官がランダムに1つ選んで本部で査定するため)皆とても工夫を凝らして良い製品を作っていました。
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11月6日〜8日にサンフランシスコでカート・シュナウベルト博士主催の第8回インターナショナル・アロマテラピー・カンファレンスが開催されました。主題は”Unlimited Possibilities”です。精油でどのようなことが可能か、様々な文化圏からの研究者や実践者を交えた素晴らしいカンファレンスでした。ゲストも豪華でピエール・フランコム氏(お会いするのは今年だけで3回目です!)、ロバート・ティスランド氏、ジョン・スティール氏(LSAの教科書でも脳波計のところで出て来ます)、マイケル・スコーラス氏(オープニングのスピーチだけでしたが、上手なスピーチで楽しかったです)、ミュンヘン・ツアーでご一緒してからのお友達、セドナ在住の蒸留研究家クレア・リシェ氏、同じくミュンヘンとバリでご一緒したマニュアル・リンパドレナージュで有名なヴェロニカ・ヤップ氏がシンガポールから参加され、他にもインドなどからの有名な研究者が何人も参加され国際色豊かなカンファレンスとなりました。
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ピエール・フランコム氏(身体的/心理的痛みのための精油)
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ロバート・ティスランド氏(発癌物質と抗癌物質:使用量による影響)
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ジム・ハリソン氏(精油の静脈血管内投与)
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アジャイクマ・クヌマカラ博士(植物とその成分による癌予防)
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クレア・リシェ氏(アリゾナ州の精油原料植物とエコシステム)
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美人のクレアと一緒に。来年は彼女のところに蒸留のお手伝いに行こうと思います
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ヴェロニカ・ヤップ氏(リンパ浮腫—アロマテラピーでの解決策)
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バーグ文子(日本の香文化と香道)鑑真和上が仏教と共に香を日本で広めました
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カート・シュナウベルト博士(アジアからの精油:アロマテラピーの新次元)

その他クロアチアの芳香植物の紹介、育児のための精油、乳癌を防ぐためのテルペン類、ペットケアなどの様々なトピックがありました。

シュナウベルト博士はこのところ、アジアの精油のリサーチに夢中で、私には前々からこのカンファレンスで日本特有の香文化を紹介しろと言われていたので、香道教室に参加したり、リサーチを続けておりました。アメリカで香を紹介するとしたら、どのように説明したら良いかしらとしばらく案を練り、パワーポイントと論文セットで主催者のシュナウベルト博士に早めに提出し感想を聞くことにしました。提出した次の日に"Excellent!"とOKが出たので安心しました。言葉の説明から入って歴史、日本の香文化の特徴、香の分類など45分間で何が話せるかとじっくり考え、途中で香りを試してもらおうかと思いつつも250名以上の人達にどうアプローチするか知恵を絞りました。塗香パウダーを少しずつ分けて手に取ってから擦り合わせて香りを聞いてもらったり、防虫香や誰が袖の中身をちょっとずつ和紙に包んで両面テープ(皆興味津々ですぐ開けるのは間違いないので散乱防止のため)でしっかり張り付け、さらにインクの匂いがしない手漉き風和紙に包んで用意したものを配ってもらいました。レクチャーが終わってすぐにとんで来た女性は「私ここに入れてるの!」と胸の間からさっきのお香を包んだ和紙を取り出して大喜び。多く言われたのが「日本のお香は全くの初体験」であまりの高貴さに驚いたそう。

私のレクチャーのあった日は、ピエール・フランコム氏から始まってノンネイティブ・スピーカー続きだったので、皆特徴のあるエキゾティックなアクセントを持っているので、あまり心配することないと自分に言い聞かせつつ、一応発音チェックを何回か主人に頼んでから臨みました。すごい反響があって、たくさんの人に話しかけられ、驚きました。日本文化はアメリカで人気があるんですね。
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次の日は昼休みの間に30分程、別室で聞香デモンストレーションをすることになり、50〜60人以上の方が聞香をされました。終わった後に抱き合って泣いている人達がいたり、男性でも感動して涙を流しているので、香りの力はすごいと思いました。昔読んだ「伽羅の香」という小説にも最初に香を聞いた時の劇的な経験が書かれており、緊張しすぎて全く余裕がなかった自分の経験とあまりに違うので、私も泣いてみたいです・・・
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聞香の方法を一緒にやってみる・・・茶道や華道は何年も習っている人がいるのに香道は初めての人ばかり

4つの香炉を用意して、それぞれに香炭に火をつけて落ち着くまで待って、灰を整えようとしたら手伝ってくれたカートのお弟子さんたち(と言っても私より10歳以上年上)が神妙な顔で「近くで見ていても良いですか?」「決してお邪魔はしません!」「部屋の外で持っている人達がいますが、時間になったら一人ずつ部屋に入れた方がいいですか?」何だか大ごとになっていて、皆自由に試してもらって良いですと言っているのに合掌して動かない人。それは違うと言っているのに印香の香炉を持ち上げて聞香し始める人・・・もう何でも自由で良いか。嵐のような質問攻めで、やっぱり来たかという感じです。熱心なのは素晴らしいことです。「どーして逆時計回りにまわすんですかー?」「どうしてあったかいんですかー?」「これガラスなんですかー?」「煙を吸うと身体に悪いんじゃないんですかー?」さっき全部3回くらい説明したんだけど・・・・人の出入りが激しいから何度でも説明します・・・「レクチャーの時に見せてもらった香りのパウダーのレシピを教えて下さーい」「あ、あれは日本で300年もの歴史のある京都のお香の会社の企業秘密ですよ」
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カートも参加

ピエール・フランコム氏とは再会を喜び合いコルシカの楽しい思い出や、「マダガスカルにもっとゆっくり来なさい。最低2週間ないと良いものが見れないよ」などとシュナウベル博士や奥様のモニカさんを交えてマダガスカルの話にうっとりと聞き入りいました。今回も6月のIFAカンファレンスの内容と基本的には同様の内容でしたが、写真やプロジェクターの写真を変えてお話しされていました。それとレクチャーの間にも質問される方もおり、付加的な説明を入れながらリラックスした雰囲気で進んで行きました。
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スリーショット撮ってしまいました

ジム・ハリソン氏はシアトルにある自然療法専門のバスティア大学の講師をされている先生で、自然療法医と共に感染症の重篤な患者(ここではMRSA)や癌治療の一貫に精油を点滴で使用する方法を研究しており、希釈度や一度の点滴溶液への容量などの紹介や副作用などを紹介されておりました。静脈内投与はバイオアベイラビリティ(生物学的利用能)が100%なので、気をつけなくてはならないことが多いですが、興味深い経路には違いありません。

今回のカンファレンスの報告会を年明けの2016年1月23日(土)の17:30〜19:30に企画しました。これからのアロマテラピーの方向性を垣間みるのに良い機会ではないかと思います。
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by lsajapan | 2015-12-04 18:18 | 海外にて
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