<56> 誕生日は京都で:座禅、精進料理、お香、写経

今年も主人の学生時代の友人ナタリーが東京映画祭の仕事で来日しており「今年はまた一緒に京都に行こう!」と盛り上がり、3日間ですが3人でとても楽しい日々を過ごしました。新幹線に乗るとナタリーがコンピューターを開けて「今朝ね、5年前に惺山に初めてあった時の写真をしみじみ見てたのね・・・そしたら見て!今日の洋服と同じだったのよ!もう全部パッキングしちゃったし」しばし爆笑して私たちの楽しい旅行が始まりました。大徳寺では座禅をして、すぐに東京の慌ただしいリズムから、ゆっくりとした京都時間に切り替わり、日常とはかけ離れた特別な時間を過ごすことができました。夜は素晴らしい精進料理をいただき、菜食の味わい深さと豊かさを堪能しました。世界では危険なことや不条理なことが数多く起こっているのだけれど、ここは本当に天国のように平和で、皆、各々の才能を活かした仕事につくことができ、健康で心の通じ合う友人と一緒に天の恵みそのもののような食事ができます・・・これを決して当たり前のことと思うことなく、深く感謝したいと思います。
b0164641_1923099.jpg
素敵な宿に泊まることができましたが、週末だったので2部屋取れず、広めのお部屋で3人川の字で(もちろん私が子役)耳栓して眠りました。割と有名なんです。ナタリー・・・・ね!

次の日は京都御所の近くの山田松香木店に行き、400もの引き出しがあるメディシンチェスト(薬箪笥)の前で練り香の焚き方や、珍しい香の材料を見せていただきました。もともと香料と薬の区別はなく、両方の目的に使われたそうです。
b0164641_1925456.jpg
前回来た時は貴重な麝香を実際に見せていただいて、本物はどんな香りがするのかを経験しました。少し樟脳を思わせるような香りがして意外だったのを覚えています。今回は煉香を見せていただき、様々なブレンドを試してみました。沈香、白檀、龍脳(ボルネオール)、甘松(スパイクナード)、安息香、薫陸(クンロク:インドネシアやイラン産の樹の樹脂)、貝甲香(アフリカ産の巻貝のふた)、麝香などをブレンドして炭粉を混ぜ、蜂蜜や梅肉と合わせて丸薬状にします。エッセンシャルオイルとは、また趣きが違ってゆったりとした薫香はいいものですね。
b0164641_1951663.jpg
いろいろな伝統的な製品の香りをしばし堪能
b0164641_1933519.jpg
6種の香木:真南賀、佐曽羅、寸門陀羅、伽羅、羅国、真南蛮

祇園では原了郭というお店で、元禄時代の漢方医の秘伝の処方による香煎をいくつか買い求めました。黒七味で有名だそうです。きっと皆さんの方がご存知かもしれませんが。山田松香木店も原了郭も300年の歴史ということです。

伏見稲荷は外国人に受けるだろうと思い、京都3回目のナタリーに「ここ行ったことあるっけ?」と確認しつつ消去法で決めました。お稲荷さんは独特の雰囲気があり、ちょっと怖くもあり、魅力的でもあります。無数の鳥居をくぐって随分上まで登ってみました。人々のいろいろな思いや祈願が聞こえて来るようでした。
b0164641_1942353.jpg
有名な千本鳥居
b0164641_194688.jpg

最終日には写経をしてみました。苦手だったお習字にも興味が出て来て、まず写経をしてみたくて洛南にある雲龍院を訪れ般若心経262文字を書いてみました。最初に塗香を手に取ってこすり合わせ、口にはクローブを1つ含み、お経をあげた浄水でお清めをしてから、17世紀に後水尾天皇から寄付された写経机の前に座って写経をしました。何とも静かで心穏やかに過ごせました。般若心経は大般若経600巻の真髄で英語だとHeart Sutraと呼ばれます。仏様の教えで五感を正しく使うこと、五感は心の支配によって良くも悪くも働くので、いつも心を良い状態にしていきなさいという教えだそうです。写経は祈願にも使われるそうで、1時間弱で書き上げた写経の紙は仏前に供えて帰って来ました。自分の魂にいいことをいっぱいした誕生日前後の3日間でした。
b0164641_196020.jpg
いいことがたくさんありますように
[PR]
by lsajapan | 2012-11-12 19:29 | 近況報告
<< <57> Astrologic... <55> Friction P... >>