<29> インナーチャイルド

私たちの心の中に住む子供の存在をポップ心理学では“インナーチャイルド”と呼びます。カリフォルニアではインナーチャイルド全開の人々をよく見るせいか、そこで過ごしていると自然に自由な子供(フリーチャイルド)のような気分になってしまいます。

私がカリフォルニアでとてもカルチュアショックを今でも感じるのは、皆、自分が感じたものを自由に独自のスタイルで表現することができ、それも人にどう思われようと気にしないでできるあたりです。ダンス、アート、文筆、歌など、素晴らしい才能に恵まれている方々を目にすると胸がすく思いです。一方、アマチュアの段階でも恥ずかしがらずに楽しんでいる人々が多く、時たま“オッオー・・・Tripped out!”(自分の世界に入っちゃっている、という意味)の方々もいらしゃいますが、それはそれで素晴らしいと思います。

大好きなラルフ・ウォルド・エマーソンは“本当の意味で自然を見ることのできる大人はほとんどいない。大部分の人々は太陽を見ていない。少なくともごく表面的な部分を見ているに過ぎない。太陽は大人たちの眼を照らすが、子供の眼と心には輝きかける。自然を愛する人の内側と外側の感覚は、いまだ真に順応し合っている;大人になっていようと子供の精神を保っているからだ”と書いてます。

私たちは日々忙しく、自分のインナーチャイルドにかまっている暇はなく、かなり長い間ほっておいたりします。私はやはり自然の中で過ごす時は特別な気分ですし子供が小さい時はひとつひとつ思い出させてくれるようなことが、いっぱいありました。あるとき、息子(マシュー)のボーイスカウトのグループ活動のお手伝いでゲーム(走り回るような遊びです)をやったら、自分の子供のときの思い出が一気に出て来て、そのゲームのコツとか秘訣を全部思い出し、子供たちにとっても楽しい時間を提供してあげられたのを覚えています。マシューにされた不思議な質問を「私も同じことを親に聞いたっけ」と思い、じっくり話し合ったり。彼の目線で世界を見るとなんて楽しい・・・思い出すだけで世界がピカピカに輝いて来ます。

で、最近はと言えば・・・マシューは遠くに住んでいるし、やらなくてはならないことは山積みになっており、さらに空いている時間は運動をするぞ!とエマーソンの言う“内部感覚”はすっかり忘れ気味。そこに突然思い出してしまった“カロリーヌとおともだち”・・・・子供のとき大好きだった本です。まずはアメリカのアマゾンを覗いてみると見事に555ドルで売りに出ています。ヒエーと驚き、日本のアマゾンを見ると、復刊していて1冊1000円。はっきりと知っているストーリーのものを見つけたので注文してみました。本を開けてみると驚くことにすべてのページを見て、自分が6才の時に何を感じたかが蘇ってくるんです。すごく楽しくって次にはやっぱり自分が持っていた昭和40年代の本と同じものをオーダーし(アメリカの値段よりずっと安かった)一生手放さないことを誓いました。

英語だったらキャロラインになるから、カロリーヌと言えばフランスのお話なのは今ならわかるのですが、子供のときはわかっておらず、全てはただただ憧れの情景でした。背景をじっと見るとフランス語いっぱい、キャンプ場での朝ご飯はクロワッサンとカフェでした(子供なのでショコラかも?)私はてっきりソーセージかじっているのかと思ってました。お医者さんの健診で、黒い犬のボビーが背中に吸い玉を付けられているシーンは衝撃でした。何されているのか、全くわかりませんでした・・・・ 
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             シャワーや寝袋がカワイイ
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キャンプ初日の身体検査。風邪気味のボビーが吸い玉を付けられて、体温計が口の中に。もう片方のページには優しいお医者さんときれいな看護婦さんもいます
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時々レイキをLSAで教えてくれるモントリオール出身のシルヴァンも2才違いなので聞いてみると「大好きだった!!」と大喜び。作家の名前も「ピエール・プロブスト」とカタカナで書いてありますが、彼の発音では「ピエール・プロボ」です。(Pierre Probst: "Les Vacances de Caroline") 実際、カロリーヌ・シリーズは1953年から始まり43話あり、3千8百万部売れたそうです。絵もきれいで可愛く、動物の子供たちも皆好きなことをしていて、性格が出ています。普通子供たちがしてはいけないと言われていることを大らかにやっていたりするのですが、周りに気遣いする優しい心もよく描かれています。そして人間の子供が見せる表情を動物の顔で表現しているのが面白いです。カロリーヌはピエール・プロボのお嬢さんのシモンヌがモデルだったそうです。彼の観察力はすごいです。絵の隅々にストーリーがあり、各々が何を考えてどうしているかが一目で分かり、それが可愛くて笑ってしまいます。そして自分が6才の時、この絵を見て何を考えていたのかよく思い出せます。
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”スパゲッチ”と書いてありました。クマのブムが毛糸のようにして食べているのがクリエイティブですね。皆、食べ方をカロリーヌに習っています
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          猫ちゃん2匹は盛り上がりやすい性格
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赤いオープンカーに乗ってドライブするのがお洒落。でも車からこのようにお湯を出してお皿洗うのは今でもどうやってするのかわかりません

これこそインナーチャイルド・ヒーリングの最たるものだと感じてしまいます。やってみてください。アマゾンでもグーグルでも、探すと出て来ますよ。子供の頃のお気に入りが。
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by lsajapan | 2010-11-16 23:06 | インスピレーション
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