<24> エジプト続編:イスラム教、モスク、アザーン

アッラーフアクバル,アッラーフアクバル・・・ハイヤーアラッサラー・・・・
イスラムの国へ行けばアザーンは付き物・・・・と知ってはいても、実際に耳にすると多少の驚きがあります。アザーンとは1日5回、イスラム教徒たちに礼拝(サラート)の時間を告げるための呼び声です。662年に初めてアザーンを唱え始め1400年近くも続いています。

http://www.islamweb.cz/audio/adhan/Egypt.mp3  

聞いて下さい、美しいアザーン・・・もしうまくいかなかったら、アドレスのところにカットアンドペーストして、さらにもう一度クリックしてください。

 アッラー以外に神は無し、礼拝のために来たれ、成功のために来たれ
 アッラーは偉大なり、アッラー以外に神は無し

このような内容のことを朗唱者(アッズィン)はマイクを使って、モスクのミナレット(尖塔)から時には特大の音声で朝の5時だろうと時間が来たら始まる。こちらとしては寝耳に水というところでしょうか。
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でも絶対にテープなどは使わず、必ず肉声(マイクを使う)で皆とてもいい声です。どうやらアッズィンの年齢は10代の方からベテランは60代以上の方もいらっしゃるとか。最初ドバイの空港に夜明けに到着して、誰かがいい気分で鼻歌を歌っているのかと思いきや、いくら探してもほろ酔い気分のオジサンは見当たらず。ようやくこれが空港アナウンスに流れているアザーンだと気がついた時には終わっていました。とてもきれいな声で、日本人でもアザーンの研究をされている方がいらっしゃるそうです。アザーンは必ずアラビア語で男性が行なうのが決まりで、時間は季節によって多少変わります。礼拝の作法はいくつもあって、女性は顔と手以外は布で覆う、男性は少なくともへそから膝までは布で覆う、必ずメッカの方角に向かって行なう、礼拝前には必ずニーヤ(アファメーション)を行なう、礼拝中には決して声を出して笑ってはいけない・・・・など。イスラム諸国以外の国へ旅行する人たちのために「アザーン時計」も存在します。時間にきちんとアザーンがアラームのように唱いかけます。

礼拝は時間が来たら、可能な限り時間通り行ないます。空港の待合室の片隅で始める方も、庭に5人で並んで行なっている方あり、ホテルではベッドサイドテーブルに矢印“Direction of Mecca”の特大シールが貼ってあり、バゲージチェックイン近くで空港職員もしっかり行なっていました。信仰というのは素晴らしいと思います。私たちはニュートラルで何者にも強く捕われず、自由な部分が強みでもあり弱みであるのかもしれません。

ムスリムの男性はおでこに灰色の丸いようなアザのようなマークがあり、またまたデヴィッドさんに「あれなんですか?」とそっと聞くと「礼拝する時に額を何度も地面に付けるので、痕になっているんです。あれが経験なムスリムの証明にもなります」でもコプト教(キリスト教)であるデヴィッドさんは手厳しく「わざと色を付けている人もいるんですよ」

京都の禅寺の和尚様より禅の小冊子の英訳を頼まれて訳していると、もともと仏教は精神的な修養が中心だったのに、日本に来たら先祖供養が中心になって来たと言う部分がありました。禅宗は特に自分の中に仏は存在するという、自分の中に答えを探す哲学的な側面があります。祈る対象は美しく咲く梅の花でもよし、大きな岩でもよし。

世界の宗教についての本を読んでいると、イスラム教の背景は砂漠であり、仏教や神道は自然に恵まれた環境があるあたりが、一神教、多神教の違いや戒律の性質に影響があるのではないかと感じました。厳しい砂漠の中に生き延びるためには結局は自分は一人であり、頼るのはアッラーとその戒律のみで「この世の終わりには親もなく子もなく、皆自分のことだけを考える」というコーランのくだりは神と自分の関係を重視することが救われる道なのだ、という考えが根底にあります。

でもそう言われてみれば、仏教でも人は虚空から虚空へと移動して行くだけで、諸行無常という何も保障される永遠のものなどない、という考えなどは似ているのではとも思います。輪廻転生についてや、スタンスや環境的な違いはあるけれど・・
ムスリムの人たちはアッラーに、私たちはご先祖様を始め、すべての高次のエネルギーに対して(仏様から始まってご利益があるご神体全てに)祈りを捧げるんですね。どちらも平和と感謝と謙遜に満ちた美しい行為には違いありません。

イスラム教もキリスト教と同じく礼拝中にはフランキンセンスを焚き、清浄な空間をつくり出します。仏教もサンダルウッドや沈香、龍脳などを使ったお線香をよく使います。チベット仏教はジュニパーやスパイクナードも多く使用します。高次のエネルギーに喜んでもらうために、あらゆる宗教で薫香を使います。どれもエネルギーを浄化して聖なる空間をつくりだし、祈る者の呼吸を深くゆっくりにし、気分を落ち着けてくれます。宗教を信じる信じないに関わらず、こんな時間をもっと持つようにしたいものです。
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カイロのモハメッド・アリ・モスク(ガーマ・ムハマンド・アリ)にて
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by lsajapan | 2010-07-30 12:27 | 海外にて
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