今日からロタンシエルのスプリングセールが始まります。痛みに対する効果が認められている様々な精油を紹介していますので、興味のある方は一読してください。また3月30日に「わかりやすい痛みに対応するアロマテラピー」のセミナをします。録画受講OKですし、オンタイム受講された方も2週間録画受講可です。痛みのメカニズムや関連する生体物質や酵素などをわかりやすく説明し、効果的な精油についてフランス式とドイツ式のアロマテラピーを中心として紹介します。
今回のセールではイタリアのカラブリア地方からのスフマトリーチェによるレモン精油が出ていますが、知っているようで詳しく知らない圧搾法について少しまとめてみようと思います。一言で圧搾法と言っても種類があり、同じ素材でも圧搾法の違いで精油成分に差が出ます。 ペラトリーチェ(エキュエル法):針のついたローラーの上に果実を通してフラベド(果皮)に穴を開ける方法で、最も採油率が高い。精油を採った後に果肉を搾る。ただし、穴が深く開くので香りが草のようなグリーンノートが強めになる。これはクロロフィルが入るからです。酸化物類とカルボニル化合物(カルボニル基を持つ化合物、ケトン類とアルデヒド類)、クマリン、ソラレンが多くなり、モノテルペン炭化水素の割合が減ります。 スフマトリーチェ(スクィ-ズ法、さらに昔はスポンジ法):果汁を取り除いてから果皮を搾る方法で、精油はこちらが一番クオリティーが良い。精油の香りが繊細でフレッシュ。機械の価格も高く、採油率はペラトリーチェよりも悪いけれども、精油価格は他のものよりも高い。ベルガモットに関しては果汁よりも精油がはるかに価値があるので、スフマトリーチェは行われていません。 FMC(インライン法):一番多く使用されている果汁と果実を同時に採取する方法。ペラトリーチェとスフマトリーチェの間の良い”妥協点”だそうです。スフマトリーチェと同じくらいの割合のカルボニル化合物を含みます。 Torchi法:スフマトリーチェ法で圧搾した果皮(残渣)から精油をさらに圧搾して抽出する方法。抽出された精油も”Torchi”と呼ばれる。この方法で採れた精油は成分的に他の方法でとれた精油とは違うので単体では販売せず、他の機械で圧搾した精油にブレンドされる。カルボニル化合物とアルコールは少ないです。 手短にまとめてみましたが、参考にしてください! #
by lsajapan
| 2024-03-15 17:40
| 精油について
駐日オマーン·スルタン国特命全権大使 モハメッド·サイード·アル·ブサイディ博士のレクチャー 2024年の幕開けに地震や事故があり、12月に日本に一時帰国してセミナーを様々な場所でさせていただいたことが遠い昔のように感じます。2週間の滞在中の前半はオマーン大使館での70名もの方がいらっしゃって下さったフランキンセンスのセミナーから始まり、その後にビオパルファンやPEOTコースの授業を4枠しました。ZOOMで教えてきた生徒に初めて直接お会いできたり、久しぶりにお会いする方もいらっしゃり、とても嬉しかったです。ありがとうございました。 オマーン大使館ではアル・ブサイディ大使が直々に1時間に渡りオマーンを紹介してくださり、私が通訳をさせていただきました。オマーンはとても平和な国で(外務省のウェブサイトでは日本と同じレベルの安全性です)皆が平等であるという認識を持ち、女性の社会進出をサポートし、大学の進学率が女性の方が高いということも興味深かったです。オマーンは砂漠の国ではなく、国土の半分は海に面しているので昔はシンドバッドの大冒険、現代では海洋生物学(マリンバイオロジー)の研究が進んでいます。日本にも輸出している農産物も豊かで自然に恵まれていることや、インフラの充実に努め道路の整備などは驚くばかりです。入館の際にはローズウォーターを一人ずつ手に落とし、フランキンセンスの良い香りでお迎えしました。大使館が用意して下さったアラビアンコーヒーとデーツを大使のレクチャーの後にいただき、暫し談笑を楽しみ、その後は私の「オマーン産フランキンセンスの歴史、産地、特性」についてのお話をしました。現地に出向いて初めて知ったことなどをお話しさせていただき、お帰りの際にはアガーウッド(沈香)の精油を主体として作成した香油を1滴ずつ皆様の掌に落とし、香りを楽しんでいただきました。これがアラビア式お開きの合図だそうです。そして私が大切に保管していたホジャリを少量ずつ全員にお土産としてお渡ししました。皆様とても喜んでくださり、まだまだ未知のオマーンの紹介にもなり、1年後くらいにオマーンツアーを企画しているので再びご一緒できるといいです。 後半は、ネリー・グロジャン博士の通訳をして東京と大阪で3つのセミナーに同行させていただきました。その中の1つが羽田空港のJALのセミナー会場で行い、50名ものフライトアテンダントを始めとする関係者の皆様が参加されました。その上ZOOMでも配信をするのにあたり、手話通訳者が私の隣に座られて、ネリーの強いフランス語訛りの英語を私が通訳し、そこから手話通訳するという、2重の通訳をするというパターンもありました。他に東京と大阪で80名、180名のセミナーがあり満員御礼。皆様とても熱心で本当に素晴らしい経験でした。 ネリーと代理店の嶋谷社長と一緒に。本社オフィスの素敵な手作りのウォールプランターの前で #
by lsajapan
| 2024-01-07 04:52
| 近況報告
こちらはグリーンアップル 結局食べきれないので毎年お裾分けとフードバンクへの寄付です でも日本のアロマテラピーが縮小していくとは全く考えておらず、一つの時代から新しい時代へと考えれば良いと思うようになりました。LSA Japanにも若い世代が入学されて、息子と同じ歳の生徒がいたり、不思議な感じを覚えます。最初に学校を始めた時は、私よりも20歳くらい上の方も教えなくてはならず、配慮に苦労したことがありますが、最近は随分その点は楽になってきました。また、26年もしていると自信もでき、様々な知識も蓄積して(もちろん改訂や情報更新が常にありますが)より良いカリキュラムになっていることを感じています。 スクールオブトラディショナルアストロロジーの今年の修了証です・・・嬉しい! ネイティブの生徒たちの間でも難関なコースで有名です 去年はティスランド・インスティテュートの「アロマダーマトロジー」の1年コースを修了しました。たくさんの情報を消化吸収して、IFAのコースに反映させています。そして昨年に引き続き今年は英国STA(スクール・オブ・トラディショナル・アストロロジー)のホラリーアストロロジーコース(主任講師はデボラ・ホールディング氏)を修了しました。昨年はメディカルアストロロジーコース(主任講師はリー・レイマン氏)を修了して、どちらも毎週授業があり6ヶ月で毎週の読書量がハンパなく多く、さらに毎週テストがあり、成績が80%以上でないと卒業できないという強烈なハードスケジュールを仕事と共にこなしました。さんざんホラリーは勉強したとは言え、もっと奥深い情報に触れ圧倒されました。ルネサンス時代のイタリアの書籍を現代英語訳したものも含まれており、いくらでも情報にアクセスさせてくれ、速読ができなければ取り残されるような勢いでした。私は速読どころか英語のネイティブと比較して、読書のスピードは3倍の時間がかかると思うので苦労しましたが、それでも得たものは何物にも変え難く、素晴らしい時間を過ごすことができました。オンタイムでは必死すぎたので、もう一度全て復習しようと思います。 デボラ・ホールディング氏の優しい気遣い、温かいお人柄に触れ、個別に質問しても一晩で詳しい詳しい返事が帰ってくるし、とても刺激されました。リー・レイマン氏はハードな雰囲気があるのですが、大きな心を持っている方だと思いました。コメントは短かめだけれど、そこに思いやりがこもっているのがわかり、古代ギリシャ語用語が多い中、何とかクリアでき、修了者だけが招待されるコースにも誘ってくださいました。来年参加しようかと思います。数枚ものチャートを読む宿題の時、長々と結論に至る要因を説明した後、最後に明確に結論を書いたところ「占術はきちんと結論を言ってあげるのが重要。ちゃんとできてるね。よろしい!」だけですが満点くれました。涙・・・ ヴェガとキャラはいっつも一緒 毎日ブラッシングしてあげるとゴロゴロです ちなみに英語では猫のゴロゴロは"purr"です
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by lsajapan
| 2023-10-04 14:17
| 近況報告
カリフォルニア大学の活動の一部で、マスター・ガーデナー・プログラムというのがあるのですが、ボランティアの方々が希望によってアドバイスに来てくれるというシステムで、先週70代くらいの2人のマスター・ガーデナーが家にいらして(マンダリンオレンジのエレクトリック・ムスタングに乗って来ました)いろいろと教えてくれました。イリゲーションのホースの太さが間違っていたり、補水する場所が間違えていたり、剪定の方法やコツやどんな植物がどこに植えるといいかなど、お庭にパティオ用の椅子とテーブルを運んで、4人で楽しくお話ししました。90分目安で無料でアドバイスしてもらえ、素晴らしいです。そして大学側の目的はやはり水の節約と火事の予防、そしてより良い環境づくりということでしょうか。1ヶ月待ちでしたが、やる気が出ました。
近所のお家のスモークトゥリーです。こんな綺麗なピンクの種類は初めて見ました ところで、LSA Japanではイタリアの個人天然精油マニア、フランスのグラースの老舗香料会社の天然香料を一部入れた、最も手に入りにくいアブソリュートとエッセンシャルオイルの21種コレクションを20セット限定で発売しています。実はあと数セットになってしまいましたが、売れ行きを見て時々オファーができたらいいなと思っています。天然精油を使ったフレグランスを学ぶビオパルファンコースでは様々な香りのフォーミュレーションの研究を紹介していますが、素材が手に入りにくいとの声が高く、色々と調べていました。今年ついにある程度のコレクションができると確認し、サンプルを取り寄せては吟味してを繰り返していました。コレクションをリンクよりご覧ください。 苦労話が多々あり、良いと思ったところの精油がバルクで取り寄せたらダメで1ヶ月の交渉の後に返金してもらった・・・なんてこともあるくらい、私にとっても新しい分野の天然精油探しでした。ジュネ(ブルーム)やレッドチャンパカ、チュベローズ、リンデンアブソリュート、オークモス、トンカビーン、ホワイトペッパー、オールスパイス、オポポナクスなどリンクのページの下に一覧表があります。ご覧ください。偽和されているものが多い中、苦労して探したものばかりです。この先安定供給できるかどうかわからないものもあり、冷暗所で保存すれば5年ほど持ちますのでお勧めです。 レッドチャンパカです。フルーティーでジャスミンともロータスとも違う香り チュべローズです。香料用のチュベローズは本来一重ですが、どちらも香りは夕方から夜にかけて強くなります ビオパルファンコースは現在、基本コース、通信教育、インストラクターコースと展開しています。録画受講を併用すればいつからでも受講できます。 今までのアロマテラピーの世界では見えて来なかった、深い香りの分野を学ぶことができます。各々の精油の香りもより深く知ることができます。ラベンダー1つでもイギリス本校のクラスで勉強していた時、イギリス人のクラスメイトたちが口を揃えて「おばあちゃんの匂い」と言ったのを聞き驚き、ゲランの「ジッキー」が発売当時は女性には人気がなく、男性に受け入れられたのは多分ラヴェンダーが入っていたからだろう・・・という話や、トゥルーラヴェンダーよりもラヴァンジンの方が現代的な香りとして調香されるという事など、多角的に見ることができます。 リンデンはやっと見つけたアブソリュートはグリーンノートとハニーノートが混在した濃い香り 香りの世界は見果てぬ夢のように、延々と多くの物語を語ってくれます。そしてもっと世界の歴史や風土、人々の考え方や行ってきたことに触れることができ、学ぶことは多いです。今住んでいる北カリフォルニアでは日本では育てにくい植物が元気に育ち、雑草も木も違うタイプなので日々驚きと学びの連続です。ビオパルファンコースもまだまだ開拓できる余地があり、日々研究、勉強、リサーチしています! #
by lsajapan
| 2023-07-31 02:46
| ニュープロダクツ紹介
ローズマリーはたくさん植えており、成長が早く、数年後には精油が取れるくらいの収穫を目指しています。これは匍匐性のもの #
by lsajapan
| 2023-03-23 14:11
| LSAについて
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LSA (ロンドン・スクール・オブ・アロマテラピー・ジャパン) の校長バーグ文子が学校の紹介、アロマテラピーや自然療法、現在住んでいるカリフォルニア州ソノマ郡での話や役に立つ情報などについて気ままに語ります。ウェブサイトはwww.lsajapan.com by lsajapan カテゴリ
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はじめまして LSAについて 海外にて サトル・アロマテラピー セミナー インスピレーション ホリスティック・ヘルス イベント 世の中のこと 近況報告 ニュープロダクツ紹介 占星術 ロタンシエル 精油について PEOT 以前の記事
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